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	<title>ビールコラム - LIQUL - リカル -</title>
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	<description>お酒を楽しむ人のカルチャーマガジン</description>
	<lastBuildDate>Sun, 25 Apr 2021 07:44:09 +0000</lastBuildDate>
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		<title>High Gravity：ビールスタイルにあった水の創り方[ウォーター・アジャストメント]</title>
		<link>https://liqul.com/entry/5424</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ジミー山内]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 25 Apr 2021 07:41:27 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ビールコラム]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>前回はビールの仕込みの際に使用する水について、ベースになる水がどのような状態なのかを調べる方法を書いた。 参照水質分析表とビールスタイルに合った水作り 今回はそれを使って、ビールスタイルにあった水をどのように創り出してい [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<figure class="wp-block-image size-large"><img fetchpriority="high" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://liqul.com/upimg/2021/04/001-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-5426" srcset="https://liqul.com/upimg/2021/04/001-1-1024x683.jpg 1024w, https://liqul.com/upimg/2021/04/001-1-300x200.jpg 300w, https://liqul.com/upimg/2021/04/001-1-768x512.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2021/04/001-1-696x464.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2021/04/001-1-1392x928.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2021/04/001-1.jpg 1500w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>前回はビールの仕込みの際に使用する水について、ベースになる水がどのような状態なのかを調べる方法を書いた。</p>



<p><strong>参照</strong><br><strong><a href="https://liqul.com/entry/5179">水質分析表とビールスタイルに合った水作り</a></strong></p>



<p>今回はそれを使って、ビールスタイルにあった水をどのように創り出していくのかを見てみよう。とはいうものの、水の調整は本当に奥が深い。ここではあくまで雰囲気を味わってもらうために、主な「塩」の役割について触れてみよう。</p>



<h2 class="wp-block-heading">カルシウムの役割</h2>



<p>仕込み水に含まれる成分のうち、おそらく最初にトピックに上がるのがカルシウム（正式にはカルシウムイオン）だ。カルシウムは水のpHを下げる（つまり酸性）はたらきがある。</p>



<p>マッシング中、麦芽内のデンプンは酵素の力でより小さな糖分に分解されていくけど、pHが高いと麦芽の外皮などに含まれたタンニンが溶け出してしまい、渋くエグみがある麦汁ができてしまう。それを防ぐのがカルシウムの大きな役割だ。また、カルシウムは麦芽から溶け出たタンパク質を凝集させて沈殿させる力がある。タンパク質はビールの濁りの原因となるため、カルシウムを加えることで結果的に透き通ったビールが造りやすくなる。また、活動が終わった酵母は澱（オリ）となってゆっくりと発酵槽の下に沈殿していくが、酵母の種類によってはなかなか落ちていかないものもある。</p>



<p>ビール酵母メーカーのサイトでは、各酵母の沈殿のしやすさに関する情報が必ず掲載されている。沈殿しやすいビールは清澄度が高い反面、その傾向があまりに強いと、まだまだ麦汁に糖分がある段階で酵母が下に沈んでしまい、発酵が止まってしまう可能性があるからだ。</p>



<p>カルシウムは酵母の沈殿を助ける働きがあるので、使っている酵母の性質やビールのスタイルとの兼ね合いで、その濃度を調整することが重要になってくる。ちなみに低温で長期間ゆっくりとした発酵が必要なラガー系ビールでは、カルシウム分がほとんど含まれていないことが一般的だ。</p>



<p>希望する仕込み水のカルシウム濃度に比べて手持ちの水のカルシウム分が少ない場合、日本では融雪剤として利用されることの多い塩化カルシウムや、工芸でおなじみの石膏（硫酸カルシウム）などを使用する。融雪剤や石膏と聞くと、そんなものがビールに入っているのかとびっくりするむきもあるかもしれないが、これらは水に溶けた状態ではそれぞれカルシウムイオンと塩化イオン、硫化イオンに分かれるので全く問題ない。それでも心配なら食塩を考えてみるといい。水に溶けた食塩はナトリウムイオンと塩化イオンに分かれている。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://liqul.com/upimg/2021/04/002-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-5427" srcset="https://liqul.com/upimg/2021/04/002-1-1024x683.jpg 1024w, https://liqul.com/upimg/2021/04/002-1-300x200.jpg 300w, https://liqul.com/upimg/2021/04/002-1-768x512.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2021/04/002-1-696x464.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2021/04/002-1-1392x928.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2021/04/002-1.jpg 1500w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<h2 class="wp-block-heading">味わいを左右するその他の要素</h2>



<p>ビールづくりに関する水の成分として次に重要なのが硫化イオン。硫化イオンはビールの苦味やキレ感を増す作用があるため、ホップ感を鮮やかに引き立たせてくれる。</p>



<p>カルシウム同様、ラガーにはあまり多く含まれないが、ホップ由来の苦味がウリのIPAには、その味わいを際立たせるため、高い濃度で硫化イオンが含まれているケースがほとんどだ。</p>



<p>お次は硫化イオンとペアで語られることの多い塩化イオン。塩化カルシウムはビールのまろやかさや口当たりを向上させる作用がある。ただし苦味やキレ、そして口当たりを両立させようとして塩化イオンと硫化イオン両方の濃度を高めてしまうと、やたらに「ミネラルっぽい」味わいとなってしまって、むしろ飲みづらくなってしまう。何事も中庸が肝心というわけだ。</p>



<p>その他にもカルシウムほどではないにせよ同じくpH低下やビールの清澄度、味や苦味を引き立たせる作用のあるマグネシウム、麦芽感に丸みを与えてくれるナトリウム（食塩の主成分）、カルシウムとは逆にpHを上げる作用のある炭酸水素ナトリウム（重曹）などがビールの味わいや品質に関係する成分として知られている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ビール造りで特に奥が深い水の調整</h2>



<p>現在では各ビールのスタイルに合わせ、推奨される成分濃度が公表されているが、手元にある水を使ってそれをどうやって達成するのかはなかなか難しい。例えば、カルシウムやマグネシウムなどが高い濃度で含まれている硬水を、高度な濾過装置を通さないままラガーに適した低カルシウム・低マグネシウムの仕込み水へと変えることは不可能だし、軟水の水を相手に石膏だけを使用して、キレキレのIPAを作ろうと高硫化イオンの仕込み水を作ることも難しい。硫化イオン濃度を増そうとどんどん石膏を溶かしていくと、カルシウム分がやたらに高くなってしまうからだ。</p>



<p>カルシウム分が高すぎるとビールはチョークのような粉っぽいものになってしまう。そんな場合は、カルシウム分を含まず硫化イオンを添加できるような物質を加える必要がある。欧米でよく使われる入浴剤「エプソムソルト（硫化マグネシウム）」はそんな物質だ。</p>



<p>さらに、各成分の相互作用を考えることも重要だ。例えば、IPAの鮮やかな苦味には実は硫化イオン濃度そのものよりも、硫化イオンと塩化イオンそれぞれの濃度の比率の方が重要だと言われている。その比率は2:1から4:1。これを達成するため、ベースとなる水に対して石膏や塩カル、エプソムソルトにニガリ、食塩、さらにはチョークなどを駆使する必要があるわけだ。一方、最近大人気のHazy IPAは全く真逆の1:3辺りが柔らかで充足感のある口当たりをもたらしてくれると言われている。</p>



<p>というわけで、一般的にはほとんど知られていないが、ビール造りの中でも特に奥が深いのがこの水の調整なのである。</p><p>The post <a href="https://liqul.com/entry/5424">High Gravity：ビールスタイルにあった水の創り方[ウォーター・アジャストメント]</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>Tasting Vocabulary 101：＜サワー＞どんな酸味表現にも使えるテイスティングワード？</title>
		<link>https://liqul.com/entry/5194</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ジミー山内]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 27 Feb 2021 06:44:58 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ウイスキーコラム]]></category>
		<category><![CDATA[ビールコラム]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://liqul.com/?p=5194</guid>

					<description><![CDATA[<p> 英語には酸味を表す単語が幾つかある。いちばん有名なのはおそらく“sour”だろう。「サワークリーム」や「ウイスキーサワー」など...</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://liqul.com/upimg/2021/02/14039394663_fcd0a0bbf2_k-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-5195" srcset="https://liqul.com/upimg/2021/02/14039394663_fcd0a0bbf2_k-1024x683.jpg 1024w, https://liqul.com/upimg/2021/02/14039394663_fcd0a0bbf2_k-300x200.jpg 300w, https://liqul.com/upimg/2021/02/14039394663_fcd0a0bbf2_k-768x512.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2021/02/14039394663_fcd0a0bbf2_k-1536x1024.jpg 1536w, https://liqul.com/upimg/2021/02/14039394663_fcd0a0bbf2_k-696x464.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2021/02/14039394663_fcd0a0bbf2_k-1392x928.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2021/02/14039394663_fcd0a0bbf2_k.jpg 2048w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>&#8220;Sour Mash&#8221; (https://flic.kr/p/noByUF) by Shannon Tompkins: CC BY-NC-ND 2.0 </figcaption></figure>



<p> 英語には酸味を表す単語が幾つかある。いちばん有名なのはおそらく“sour”だろう。</p>



<p>「サワークリーム」や「ウイスキーサワー」など日本語でもよく使われる単語なので、sourの意味を知っている人も多いだろう。</p>



<p>とても古い語源を持っていて、祖先はゲルマン語にある。ドイツのザワークラウトのザワー、すなわち“sauer”と同じ語源だ。</p>



<p>ということで、ザワークラウトは文字通り「酸っぱいキャベツ」という意味。 sourはストレートな表現で、基本的にはどんな酸味表現にも使える。</p>



<h2 class="wp-block-heading">なんでも「sour!」という表現で対応できる？</h2>



<p>酸味は人間の味覚の基本的なものの一つだから、舌が酸味を感じるものであればなんでも「sour!」という表現で対応できると考えていい。その意味では日本語の「酸っぱい!」という表現とぴったりと合う。</p>



<p>ただ、より掘り下げていくと、どちらかと言えば乳製品などの酸敗や、お酢や漬物などの発酵由来の酸味に結びつきが強いのも事実。人類にとって身近に酸味を感じる物と言えば、酸敗したり、保存のために発酵させた食べ物が主だったからかもしれない。</p>



<p>実際、古英語で“sour”を意味する“sur”には「発酵」という意味もあったし、日本語でも「悪くなった」食べ物を、その臭いから「酸っぱくなった」と表現することもある。</p>



<p>面白いのは伝統的なバーボンの製法であるサワーマッシュ製法だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">サワーマッシュとぬか漬けの酸味</h2>



<p>サワーマッシュ、つまり「酸っぱいマッシュ」とはトウモロコシなどの原材料を糖化する際に、<strong><a href="https://liqul.com/entry/4682" target="_blank" rel="noreferrer noopener" aria-label="前回の (opens in a new tab)">前回の</a></strong>糖化粕や蒸留廃液を加えて酸性度を上げることでできた糖化中の麦汁のこと。</p>



<p>麦芽粕や廃液が酸っぱいのはそれらが発酵しているため。口にしてみればわかるが、日本人にとってはまさに発酵の進んだ「ぬか漬け」の薫りと酸味そのものだ。まさにこの味わいが英語のsourなのだと納得できる酸っぱさだ。</p>



<p>よく出来たぬか漬けがあればそれを味わって確認してみるといい。 他にも僕が住むカリフォルニア、特に北部のサンフランシスコを中心によく食べられる“sour dough”（サワードウ）も文字通り「酸っぱいパン」だ。見た目がフランスパンに似ているので、初めて口にするとその酸っぱさにびっくりするかもしれない。</p>



<p>冷蔵庫も車もなかった西部開拓時代、パン酵母が入手できない開拓者たちが乳酸発酵主体のパン種を持ち歩き、そこからパンを作っていた名残だ。パン種は母から娘に大切に受け継がれる嫁入り道具の一つだったという。まさに日本のぬか床とそっくりだ。</p>



<p>日本ではサワードウはまだまだ珍しいし、どちらかと言うと酸味も控えめだけど、もし近くのパン屋で目にしたら是非試してほしい。</p>



<h2 class="wp-block-heading">一段上のテイスティング表現</h2>



<p>このように日本人にもわかりやすく、使用法に間違いの少ないsourだけど、ウィスキーやビールの味わいを表現するのにはちょっと大雑把すぎるかもしれない。</p>



<p>日本語だってテイスティングのとき、単に「酸っぱい」とはあまり表現しないだろう。もちろん「○☓を思わせる酸っぱさ」とか「甘酸っぱい」というような具体的な酸味の表現はあるだろう。</p>



<p>ところが英語の場合はsour以外にも酸味を表現する言葉が幾つか存在する。なかなか感覚的には難しい単語だけど、うまく使い分けることができれば英語での一段上のテイスティング表現が身につくはずだ。</p>



<p>次回はこれらの単語について見ていこう。</p><p>The post <a href="https://liqul.com/entry/5194">Tasting Vocabulary 101：＜サワー＞どんな酸味表現にも使えるテイスティングワード？</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>High Gravity：水質分析表とビールスタイルに合った水作り</title>
		<link>https://liqul.com/entry/5179</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ジミー山内]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 16 Feb 2021 00:09:49 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ビールコラム]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://liqul.com/?p=5179</guid>

					<description><![CDATA[<p>お酒造りに良い水が欠かせないことは誰でも知っているだろう。特にビールの9割以上は水分だということを考えれば、水の重要性は推して知るべしというところだ。でも「良い水」とは一体どういう意味だろう？ ビール造りと水の性質 素朴 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://liqul.com/entry/5179">High Gravity：水質分析表とビールスタイルに合った水作り</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://liqul.com/upimg/2021/02/20210216-841x1024.jpg" alt="" class="wp-image-5180" width="421" height="512" srcset="https://liqul.com/upimg/2021/02/20210216-841x1024.jpg 841w, https://liqul.com/upimg/2021/02/20210216-246x300.jpg 246w, https://liqul.com/upimg/2021/02/20210216-768x935.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2021/02/20210216-1262x1536.jpg 1262w, https://liqul.com/upimg/2021/02/20210216-696x847.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2021/02/20210216-1392x1695.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2021/02/20210216.jpg 1682w" sizes="(max-width: 421px) 100vw, 421px" /></figure></div>



<p>お酒造りに良い水が欠かせないことは誰でも知っているだろう。特にビールの9割以上は水分だということを考えれば、水の重要性は推して知るべしというところだ。でも「良い水」とは一体どういう意味だろう？</p>



<h2 class="wp-block-heading">ビール造りと水の性質</h2>



<p>素朴に考えれば、「優れた飲み水」とほぼ同義とも思えるが、なかなかどうして実は奥が深い。前回<strong><a href="https://liqul.com/entry/5053" target="_blank" rel="noreferrer noopener" aria-label=" (opens in a new tab)">バートンウォーター</a></strong>を取り上げたが、バートンの高いカルシウムや硫酸、そしてマグネシウム分が、彼の地、固有のビールスタイルの発展に密接に関わっていたのだった。</p>



<p>でも、さすがにこんなに硫酸イオンやらミネラルが高い水をそのまま飲むには厳しい。このことからも「良い水」はそのまま飲んで「おいしい水」とは限らないわけだ。 </p>



<p>現代ではビール造りにどのように水の性質が関わってくるのかという理解が大分進み、希望するビールのスタイルにあった水を「作る」事ができるようになっている。これを&#8221;Water Adjustment&#8221;、つまり「水の調整」という。水の調整の第一歩はなんと言っても水の分析。</p>



<p>もし水道水を使っているなら、水道局のホームページを調べてみよう。大体四半期毎の水質レポートがホームページから入手できるはずだ。といってもその情報はかなり網羅的で、どこをみればいいのか途方に暮れてしまうかもしれない。でも心配はいらない。ビール造りで気にするべき点は案外少ないからだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">日本の「水質基準項目」</h2>



<p>日本の水道水は水道法によって51項目からなる「水質基準項目」に必ず適合するように法律で定められているため、水質レポートにはこれらの項目が必ず表示されている。</p>



<p>水道法の目的は安全な飲料水の提供にあり、かつ日本の上水道は高度に発達しているためこれらの項目で注目すべきところはほとんどない。実際にこれら51項目の中でビール造りにとって重要なのは「ナトリウムとその化合物」「塩化物イオン」「カルシウム・マグネシウム等（硬度）」の3つだけだ。</p>



<p>次に「水質管理目標設定項目と目標値」を見てみよう。「水質基準項目」が飲料水の安全確保を目的とした基準であるのに対して、この「水質管理目標設定項目と目標値」はどちらかというと匂いや味わいに重きが置かれている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ビールスタイルに合った水を作り出す</h2>



<p>この中で注目すべき項目は「遊離炭酸」。本来ならば水の中に溶けた炭酸成分、すなわち「炭酸水素イオン」が知りたいところだが、水道水の役割からすると重要なのは遊離炭酸のほう。</p>



<p>遊離炭酸と炭酸水素イオンは相補的な関係にあって、どちらかが高くなるともう一方が低くなる。それを決めるのは水の酸性度、すなわちpHなので、同じく同項目にある「pH度」を参考にして計算すればいい。少なくともおおよその値はわかるはずだ。</p>



<p>そして最後に「硫酸イオン」。これが水質レポートに出ているか出ていないかは各地方自治体によりけり。ただし、非常に基礎的な情報なので水道局に電話をすれば教えてくれるはず。</p>



<p>これらの情報を基に、ベースとなる水の性質を知ることができれば、そこからバートンや世界各地の水質に似せたり、特定のビールスタイルに合った水を作り出すことが出来る。</p>



<p>次回はいよいよ水の調整を見ていこう。 </p><p>The post <a href="https://liqul.com/entry/5179">High Gravity：水質分析表とビールスタイルに合った水作り</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>High Gravity：バートン・ウォーター～本当の意味でのIPA～</title>
		<link>https://liqul.com/entry/5053</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ジミー山内]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 25 Dec 2020 04:17:39 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ビールコラム]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://liqul.com/?p=5053</guid>

					<description><![CDATA[<p>ヨーロッパや日本のように長きに渡って酒造りが行われてきた国々では、科学的な知見がまだまだ乏しかった時代から、何世代にも渡る経験の積み重ねによってその土地々々で得られる水にマッチした酒のスタイルが生まれてきた。 ビール史を [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://liqul.com/entry/5053">High Gravity：バートン・ウォーター～本当の意味でのIPA～</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>ヨーロッパや日本のように長きに渡って酒造りが行われてきた国々では、科学的な知見がまだまだ乏しかった時代から、何世代にも渡る経験の積み重ねによってその土地々々で得られる水にマッチした酒のスタイルが生まれてきた。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://liqul.com/upimg/2020/12/28571469275_afeb28c8d4_k-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-5054" srcset="https://liqul.com/upimg/2020/12/28571469275_afeb28c8d4_k-1024x683.jpg 1024w, https://liqul.com/upimg/2020/12/28571469275_afeb28c8d4_k-300x200.jpg 300w, https://liqul.com/upimg/2020/12/28571469275_afeb28c8d4_k-768x512.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2020/12/28571469275_afeb28c8d4_k-1536x1024.jpg 1536w, https://liqul.com/upimg/2020/12/28571469275_afeb28c8d4_k-696x464.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2020/12/28571469275_afeb28c8d4_k-1392x928.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2020/12/28571469275_afeb28c8d4_k.jpg 2047w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>写真: Photo by steve p2008 (https://flic.kr/p/KwLfpe): CC BY 2.0</figcaption></figure>



<h2 class="wp-block-heading">ビール史を語る上で最も重要な街の一つ</h2>



<p>その最も有名な例が、イングランド中西部にあるBurton-on-Trent（バートン・オン・トレント）の水とビールだろう。</p>



<p>いまではなんの変哲もない英国の中小都市といった佇まいのバートンは、ビールの聖地とされるミュンヘンやピルセンに勝るとも劣らない、ビール史を語る上で最も重要な街の一つなのだ。19世紀、この街には30以上のビール醸造所が文字通り軒を連ね、世界有数の醸造所街として知られていた。</p>



<p>もちろんここで生み出されたビールはエール。特にホップの効いたPale AleやIndia Pale Ale、すなわちIPAが有名だ。事実上IPAを生んだ街と言ってもいい。現在でも英国を代表するPale AleであるBass Pale Aleを生み出したBurton Brewingもバートンが故郷だ。</p>



<p>Bassのバートン醸造所は一時期世界最大のビール醸造所だった。以前、Tasting101に書いたが、世界的に有名な英国製調味料「<strong><a href="https://liqul.com/entry/3197">マーマイトMarmite</a></strong> 」もバートン生まれ。Bass醸造所から大量に廃棄されていた酵母を使ったのが始まりだ。 </p>



<h2 class="wp-block-heading">秘密は高い硬度と特殊な水の組成</h2>



<p>バートンの水を仕込み水としたエールは輝くようなホップの苦味とバートン・スニッチBurton Snitchと呼ばれる鼻先をかすめる一瞬の硫黄臭で多くのビール愛好家を虜にしたが、当時はなぜバートンだけがこのようなビール造りができるのかが分からず、他の地域の醸造所がこぞってバートンのビールを模そうと努力したが、決して成功することはなかった。</p>



<p>バートンの水の秘密は高い硬度と特殊な水の組成にあり、当時の醸造家はその組成を知ることや、知ったとしてもそれを再現することが出来なかったからだ。 </p>



<p>「バートン・オン・トレント」の「オン・トレント」とは「トレント川の」という意味。つまりバートンはトレント河岸の街ということだ。この地域は太古の昔、強い乾燥のため周辺の湖が蒸発し、水に溶けていた成分が岩の一部となって堆積した独特の地層の上に成り立っている。これがいわゆる蒸発岩だ。蒸発岩の主成分は石膏、つまりカルシウムイオンと硫酸イオンの化合物。ここを通った水は硬水だが、その組成はユニークで、硫酸塩やカルシウム、そしてマグネシウムの成分が他に類を見ないほど高い一方で、相対的に塩分や炭酸水素塩が低い。</p>



<p>皮肉なことに現在バートン最大の醸造所は米国CoorsとカナダのMolsonが合併してできたMolson Coors社のCoors Burton醸造所なのだが、そのCoorsを生み出した「ロッキー山脈の湧水」に比べ、バートンの水はカルシウム成分で10倍、炭酸水素塩で3倍、硫酸塩に至ってはなんと14倍も含まれている。これが「バートン・ウォーター」を世界のビール醸造家なら誰でも一度は耳にしたことのある、世界で最も有名な仕込み水としているのだ。</p>



<p>事実、水に石膏を加えてカルシウム分や硫黄分を調整することを「Burtonizingバートン化」というほどだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">本当の意味でのIPA</h2>



<p>ビール造りに縁がない人にとっては、石膏やら炭酸水素塩やらカルシウムとビールにいったいどんな関係があるのだろう？　と不思議に思うかもしれないが、これらの成分はビールの仕込みやその品質に大変重要な役割を担っている。</p>



<p>その役割は色々あるのだが、大きく分ければ3つ。<strong>仕込み時の麦汁の酸性度の調整、ホップ感の増進、そして酵母の栄養</strong>だ。</p>



<p>ビールの原材料であるモルトは砕いてお湯に溶かすと多少だが酸性に傾く。スタウトなどに使用する濃くローストした麦芽はより酸性度が強くなる傾向にあるが、逆にペール・エールやピルスナーなどで使用するペール・モルトのようなローストの浅い麦芽はその力があまり強くない。</p>



<p>ご存知のように水はpH 7において中性を示すが、糖化時の理想的なpHは5.2～5.6程度（pHは数値が低くなればなるほど酸性度が高くなる）。pHがアルカリ性に振れていくと、麦芽の外皮などから渋み成分が染み出やすくなったり、糖化酵素の働きが妨げられて糖化があまり進まない。</p>



<p>石膏は仕込み水に添加すると酸性傾向を示すので、浅いローストを使用したビールなどでは酸性度調整のために使用される。その意味でバートン・ウォーターは天然の調整水というわけだ。また、ペール・エールやIPAなどでは硫酸イオンと塩化物イオンの濃度比率が2：1程度になるとホップ感に鮮やかなアクセントがつくとされている。</p>



<p>他の多くのビールの場合その比率はより1：1に近いので、IPAなどでは硫酸イオン濃度が高めということなのだけど、バートン・ウォーターはなんと51：1というとんでもない比率になっている。あまりに硫黄成分が多いわけだが、これが歴史的にバートンのビールに独特のホップ感とグラスを傾けたときのフッとした硫黄感を与えてくれたわけだ。</p>



<p>IPAはインド出荷向けという意味のIndia Pale Aleに由来するが、IPAが苦いビールの代表とされるのは、その高いホップ由来の苦味成分による静菌作用によって長い航海でもビールが悪くならないためだと言われている。</p>



<p>その一方で硫酸塩などの硫黄化合物はホップよりも遥かに高い殺菌力があるため、バートンで醸造されたペール・エールの多くがインドなど英連邦やその他の国に出荷された。これこそ、本当の意味でのIndia Pale Aleだ。</p>



<p>従って、今でこそIPAの名は苦いビール・大量のホップが加えられたビールと言う意味だが、本来はバートン・ウォーターを使用して出来た苦いだけでなく、硫黄臭がキツめの強いペール・エールがIPAの真髄といえるかもしれない。これこそ当時バートンが世に名だたるビール醸造の街となった理由の一つだ。</p>



<p>また、バートン・ウォーターの高いカルシウム成分は糖化時のpH調整や酵素の作用、そして酵母の活性や沈殿、ビールの清澄化に好ましい影響を与え、高品質なビールづくりを可能にしている。</p>



<p>現代のビール醸造は、プロ・アマを問わず多くの場合、逆浸透膜を利用した濾過水を使用し、一旦余分な成分を取り除いた後に、様々な「塩」（いわゆる「食塩」ではなく、化学的な意味での「塩」）を加えることで水質調整を行って特定のビールスタイルに望ましい水分組成を得ているが、その中でも石膏は最も一般的な「塩」の一つだ。</p>



<p>石膏を主体にしてマグネシウムなどを加え、バートン・ウォーターに似せた組成にするための「塩」のミックスを「バートン塩」とよんだりもする。次回はその「塩」と水の調整について見てみよう。</p><p>The post <a href="https://liqul.com/entry/5053">High Gravity：バートン・ウォーター～本当の意味でのIPA～</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>アメリカ起源のビアスタイル：カリフォルニア・コモン アンカースチーム</title>
		<link>https://liqul.com/entry/4780</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[藤浦 一理]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 09 Nov 2020 15:01:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ビールコラム]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://liqul.com/?p=4780</guid>

					<description><![CDATA[<p>多くのビアスタイルは英国やドイツやベルギーなどヨーロッパを起源とするものが多い中、カリフォルニア・コモンはアメリカを起源とするめずらしいビアスタイルです。 カリフォルニア・コモンの始まり 事の始まりは19世紀中ごろ、カリ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://liqul.com/entry/4780">アメリカ起源のビアスタイル：カリフォルニア・コモン アンカースチーム</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://liqul.com/upimg/2020/11/fujiura27-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-4781" width="734" height="489" srcset="https://liqul.com/upimg/2020/11/fujiura27-1-1024x683.jpg 1024w, https://liqul.com/upimg/2020/11/fujiura27-1-300x200.jpg 300w, https://liqul.com/upimg/2020/11/fujiura27-1-768x512.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2020/11/fujiura27-1-696x464.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2020/11/fujiura27-1-1392x928.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2020/11/fujiura27-1.jpg 1500w" sizes="(max-width: 734px) 100vw, 734px" /></figure>



<p>多くのビアスタイルは英国やドイツやベルギーなどヨーロッパを起源とするものが多い中、カリフォルニア・コモンはアメリカを起源とするめずらしいビアスタイルです。</p>



<h2 class="wp-block-heading">カリフォルニア・コモンの始まり</h2>



<p>事の始まりは19世紀中ごろ、カリフォルニアで金が発見された事です。この知らせで30万人もの人がカリフォルニアに一気に押し寄せました。1848年にはたった200人しかいなかったサンフランシスコは、6年後には人口36,000人の都市になっていました。</p>



<p>一夜にして地域経済が変わり、ビールの製造者にとって巨大マーケットが出現しました。東部から低温で発酵させるラガーイーストを持ってやってきたブルワーは、カリフォルニアがかなり温暖であることに気づきます。サンフランシスコでは決して雪は降りません。しかたなく、通常より高い温度で発酵させてビールを造り始めます。こうして生まれたのが、カリフォルニア・コモンです。</p>



<h2 class="wp-block-heading">スチームビールとアンカー社</h2>



<p>カリフォルニア・コモンは、歴史的にはスチームビールと呼ばれていました。日本に長年輸入されている<strong><a href="https://www.amazon.co.jp/s/ref=as_li_ss_tl?k=%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%A0+%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%AB&amp;__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&amp;ref=nb_sb_noss_1&amp;linkCode=ll2&amp;tag=liqul-22&amp;linkId=6cfbfef6e4fba7e9cf1a78e668d9ff07&amp;language=ja_JP" target="_blank" rel="noreferrer noopener" aria-label="アンカースチーム (opens in a new tab)">アンカースチーム</a></strong>を思い出す人も多いでしょう。アンカー社は数多くのスチーム専門ブルワリー（そもそも昔のブルワリーはいろんな種類のビールを造ってはいなかった）の一つでしたが、1920年の禁酒法によって、アメリカではすべての醸造所がクローズします。1933年4月の禁酒法撤廃で復活したスチームブルワリーはアンカーただ一つだけでした。</p>



<p>これも1960年代、巨大メーカーのマーケティングには勝てず、閉鎖の危機を迎えていました。1965年、大手白物家電メーカー「メイタグ」の創始者の孫で若いスタンフォード卒業生のフリッツ・メイタグは、サンフランシスコにあるノースビーチのレストラン「オールド・スパゲッティー・ファクトリー」の常連でアンカースチームを飲むのを楽しみにしていました。ある日、店員からアンカーが閉鎖されることを聞き、びっくりしてブルワリーを見に行ったメイタグは一目で気に入り、数千ドルで51%の株を買い、とりあえずアンカーを倒産から救います。</p>



<h2 class="wp-block-heading">初期のクラフトビールの始まり</h2>



<p>最終的にすべて買い取ったメイタグは、1971年に100周年を記念してアンカースチームの瓶詰めを開始します。同時に限定ビールとして、4つのビール、「ポーター」、「リバティーエール」、「オールドフォグフォーン」、「クリスマスエール」を発売します。これは初期のクラフトビールの始まりとも言える出来事です。</p>



<p>その後アンカーは蒸留所を開設し、ライウイスキーやクラフトジンを発売します。</p>



<p>2010年メイタグは引退、2017年サッポロホールディングに買収されます。</p>



<p> アンカー社はクラフトビール初期に多くのことを成し遂げましたが、一つ困ったこともしています。それは「スチーム」を商標登録してしまったことです。これにより、アメリカではスチームビールに「スチーム」という名前が使えなくなってしまいました。なので、スタイル名は「カリフォルニア・コモン」となっています。 </p>



<p>※冒頭の画像は最近造った「サクラ スチーム」（日本は商品にスチームという名前をつけても大丈夫です）</p>



<iframe style="width:120px;height:240px;" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" frameborder="0" src="//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&#038;bc1=000000&#038;IS2=1&#038;bg1=FFFFFF&#038;fc1=000000&#038;lc1=0000FF&#038;t=liqul-22&#038;language=ja_JP&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as4&#038;m=amazon&#038;f=ifr&#038;ref=as_ss_li_til&#038;asins=B085NSJRHF&#038;linkId=dadba92c191221621a61ebf8d02d06f0"></iframe>



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			</item>
		<item>
		<title>High Gravity：「Sous Vide」麦汁の温度維持に適切なキッチン・ツール</title>
		<link>https://liqul.com/entry/4682</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ジミー山内]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 02 Nov 2020 08:10:07 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ビールコラム]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>以前、麦汁の糖化工程とタンパク質の変性との繋がりについてBBQ用ツールを通して書いたが、その繋がりを実際に利用したのが「sous Vide」を使用する方法だ。 肉をじっくりと低温で調理する「Sous Vide」 「Sou [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>以前、麦汁の<a href="https://liqul.com/entry/4188"><strong>糖化工程とタンパク質の変性との繋がり</strong></a>についてBBQ用ツールを通して書いたが、その繋がりを実際に利用したのが「sous Vide」を使用する方法だ。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://liqul.com/upimg/2020/11/jimmy27-3-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-4683" width="576" height="768" srcset="https://liqul.com/upimg/2020/11/jimmy27-3-768x1024.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2020/11/jimmy27-3-225x300.jpg 225w, https://liqul.com/upimg/2020/11/jimmy27-3-1152x1536.jpg 1152w, https://liqul.com/upimg/2020/11/jimmy27-3-696x928.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2020/11/jimmy27-3-1392x1856.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2020/11/jimmy27-3.jpg 1536w" sizes="(max-width: 576px) 100vw, 576px" /><figcaption>&#8220;Trying out my new sous vide machine with some delicious porterhouse steaks&#8221;<br>(https://flic.kr/p/NE6mEQ) by Michael Lehet: CC BY-ND 2.0</figcaption></figure></div>



<h2 class="wp-block-heading"> 肉をじっくりと低温で調理する「Sous Vide」 </h2>



<p>「Sous Vide」とは「焼く」「蒸す」「煮る」に続く第4のクッキングとして米国で2010年あたりに流行った調理器具・調理法だ。主に肉をじっくりと低温で調理することで、旨味を逃さず、素材本来の味わいを愉しめるというのがウリ。</p>



<p>もともとフランス語のsous Videは直訳すれば英語では&#8221;Under Vacuum&#8221;、日本語では「真空下」となるが、日本では真空調理法とか低温真空調理法と訳されている。米国での発音から日本でも「スー・ヴィー」と呼ばれるが、少しでもフランス語に嗜みがあれば、これはおかしい。フランス語では語末の子音は発音されないが、Videは母音で終わっているので正しくは「スー・ヴィ(ッ)ド」になるべきだ。</p>



<p>いずれにしても&#8221;sous Vide&#8221;ではその名の通り「真空」という点がこの調理法の本質のように見えてしまうが、実際のキモは低温、つまりタンパク質が変性する65℃というところにある。そのためsous Videの基本は湯煎。</p>



<p>しかし、肉などをそのまま湯につけてしまっては水っぽくなってしまうので、ビニールの袋に詰めて湯煎にするわけだが、素材と袋の間にある空気が断熱材の役割をしないよう真空パックを使用することから「真空調理」の名前がついたわけだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">sous Videで使われるツール</h2>



<p>sous Videには通常専用のツールを使用するが、これがいかにも2010年代の米国らしい。要は撹拌器付きの水没式電熱コイルなわけだが、これにデジタルの温度計とサーモスタット、そしてWiFiやBluetoothといったワイヤレス機能をつけて遠隔操作できるものが一般的。形は電動ハンドブレンダーやヘアアイロンのような格好をしていて、これを水を張った鍋の縁に引っ掛けて使う。</p>



<p>米国では一般家庭でもCostcoのようなスーパーで大量買いをすることが多いため、真空パック器が普及していてこれを組みあわせていろんな食材をsous Videすることが可能なわけだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">麦汁の温度維持に適切なキッチン・ツール</h2>



<p>温度は素材にもよるが50～70℃、調理時間は数十分から数時間程度。日本人がsous Videの実力をまざまざと感じることができるのは温泉卵だろう。温度（68℃ぐらい）と時間（30分程度）を指定すれば、卵白はぷるぷるで黄身がしっとりとした温泉卵が毎回完璧に出来上がる。</p>



<p>当然のことながらsous Videツールをマッシングにも利用することができる。電熱機に麦芽が触れてしまうと焦げ付いてしまうので、麦芽を大きな袋に入れ65～67℃程度のお湯を張った鍋に浸し、sous Videを同じ温度にセットして1時間ほどすれば糖化の完了だ。糖化の肝は麦汁の温度維持。その目的にこれほど適切なキッチン・ツールは他にないだろう。</p>



<p>もともとそれほど多くない食材を調理するための機材なので、米国で一般的な20リットル程度の仕込み量だと荷が重いが、キッチンで軽く試すような10リットル程度の仕込みなら十分だ。 </p><p>The post <a href="https://liqul.com/entry/4682">High Gravity：「Sous Vide」麦汁の温度維持に適切なキッチン・ツール</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>エミール・クリスチャン・ハンセン：酵母で醸造業界を変えたきっかけ</title>
		<link>https://liqul.com/entry/4653</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ジミー山内]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 26 Oct 2020 02:26:22 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ビールコラム]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://liqul.com/?p=4653</guid>

					<description><![CDATA[<p>発酵が酵母という目に見えない微生物の活動の結果だという確固たる証拠を示したのはルイ・パスツールだったが、それよりもはるか以前から醸造家たちは彼らが求める味わいや薫りを生み出す発酵スタイルを選択する方法を体得していた。 例 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://liqul.com/entry/4653">エミール・クリスチャン・ハンセン：酵母で醸造業界を変えたきっかけ</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>発酵が酵母という目に見えない微生物の活動の結果だという確固たる証拠を示したのはルイ・パスツールだったが、それよりもはるか以前から醸造家たちは彼らが求める味わいや薫りを生み出す発酵スタイルを選択する方法を体得していた。</p>



<p>例えば、発酵中の酵母は麦汁内に浮遊し糖分を消費しながら分裂を繰り返すが、酵母は活動が進むと互いに凝集して澱となって底に沈殿する性質がある。これをfloculation酵母凝集性というが、酵母の種類によって凝集性が異なることが広く知られている。</p>



<p>凝集性が非常に高いタイプだと早い段階で底の方へと酵母が沈殿してしまい、麦汁の中にまだまだ消費できる糖分があるにもかかわらず発酵が滞ることになる。このような、いわば「早期退職組」の酵母を使ったビールは、アルコール度数が上がりにくく糖度も高い傾向がある。一方で凝集性が低くいつまでも麦汁内を浮遊し続けるタイプの酵母だと、発酵がしっかりと進む反面、出来上がったビールは濁りがちで時には酵母臭が味わいを損ねてしまう。</p>



<h2 class="wp-block-heading">経験として知っていた醸造家たち</h2>



<p>パスツール以前の醸造家たちは、理由はわからないものの発酵の早い段階で液面にできた泡まみれのカスをすくい取ったり、底に溜まった澱を取り出して次の仕込みに利用することを繰り返せば、やがて酵母が高い凝集性を持ち、深い甘味と高い清澄度を特徴としたビールを生み出し、逆に発酵に充分時間をとった後に澱の一番上の方を静かにすくい出して利用し続ければ、凝集性が弱く濁りがちではあるがキレがあるビールができることに気がついていた。</p>



<p>もちろん当時の醸造家たちは自分たちのこのような行動が、特定の酵母を選択することで品種改良を行うという、いわば人為選択を行っているとは知る由もなかったが、このようにして新たな味わいを生み出し、それを次世代へと受け継いでいき、期せずして野生酵母が紛れ込んだときも効果的に除去することができた（野生酵母の多くは凝集性に乏しいため、発酵の早期に澱を取り出していけば除去できる可能性が高い）。</p>



<p>逆に言えば特定のタイミングで特定の位置からカスや澱を取り出していけば、同じ酵母を維持できることを昔の醸造家たちは経験として知っていたわけだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">酵母の純粋培養法</h2>



<p>このような状況を一変させたのがエミール・クリスチャン・ハンセンEmil Christian Hansenの酵母の純粋培養法だ。1842年、デンマークのリーベという街に生まれたハンセンは、1879年にカールスバーグ醸造所の研究部門に部長として就任している。</p>



<p>当時急速に発展した鉄道網や冷蔵技術によって、瓶詰めビールの流通が飛躍的に広がったことからカールスバーグ醸造所はその創業時から研究所を設立し、より安定した品質やより長い品質保持期間を追求していた。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="768" src="https://liqul.com/upimg/2020/10/jimmy27-2-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-4655" srcset="https://liqul.com/upimg/2020/10/jimmy27-2-1024x768.jpg 1024w, https://liqul.com/upimg/2020/10/jimmy27-2-300x225.jpg 300w, https://liqul.com/upimg/2020/10/jimmy27-2-768x576.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2020/10/jimmy27-2-696x522.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2020/10/jimmy27-2-1392x1044.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2020/10/jimmy27-2.jpg 1500w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>カールスバーグ研究所<br>Carlsberg Laboratorium (https://flic.kr/p/yqupX) by Neil Saunders: CC BY-NC-ND 2.0</figcaption></figure>



<p>ハンセンが部長に就任したのは研究所が有する二つの部門の一方である生理学研究室だったが、パスツールが発酵の正体が酵母の活動であると結論づけたのが1876年だったことを考えれば、いかにこの業界が素早く最新の知見を取り入れ、科学の目を持ってビール造りに取りかかろうとしていたのかがわかるだろう。</p>



<h2 class="wp-block-heading">酵母を選り分ける単純かつ大胆な手法</h2>



<p>既にパスツールによって異なる種類の酵母をある程度選別することは可能になっていたが、ハンセンは驚くべきほど単純かつ大胆な手法で、たった一つの酵母を選り分けることを可能にした。</p>



<p>その手法とはこうだ。</p>



<p>発酵槽から取り出した酵母が含まれた澱を瓶に入れ攪拌する。それを少量取り出して顕微鏡の上にのせ、酵母の数を数える。この数を基に、1cm<sup>3</sup>あたり酵母0.5個以下になるよう瓶内の液体を希釈する。それを少量の麦汁が入った数多くの容器に1cm<sup>3</sup>ずつ加えて静置する。</p>



<p>容器内に酵母がいれば、やがて増殖しコロニーが見えるはずだ。それはおそらく1個の酵母から形成されたと考えられ、仮に2個以上酵母が容器に入っていた場合は複数のコロニーが見えるはずだ。つまり1つのコロニーは1つの酵母から生まれたと考えられるわけだ。</p>



<p>このようにして世界で初めて単一酵母の分離に成功したハンセンは、カールスバーグの醸造酵母が実は2種類からできていることを発見している。これをきっかけに、ハンセンはカールスバーグの醸造家と共に醸造所内の衛生や酵母管理に取り組み、やがて醸造業界を根本から変えるきっかけを生み出した。</p>



<p>現在、酵母専門業社は100近い純粋酵母株を扱い、それを供給することで世界各国で多種多様なビールを生み出すことを可能にしているが、これもハンセンのおかげと言える。 </p><p>The post <a href="https://liqul.com/entry/4653">エミール・クリスチャン・ハンセン：酵母で醸造業界を変えたきっかけ</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>サイダーに関する最古の記録は紀元前？</title>
		<link>https://liqul.com/entry/4532</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[藤浦 一理]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 10 Oct 2020 05:16:12 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ビールコラム]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://liqul.com/?p=4532</guid>

					<description><![CDATA[<p>サイダー（Cider）とは、フランス語のシードル（Cidre）の英語名で、ほとんどの国ではリンゴから造ったアルコール飲料のことを指します。日本では、多くの人がノンアルコールのソーダ水を指す言葉だと思っています。それどころ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://liqul.com/upimg/2020/10/cider-965x1024.jpg" alt="" class="wp-image-4533" width="483" height="512" srcset="https://liqul.com/upimg/2020/10/cider-965x1024.jpg 965w, https://liqul.com/upimg/2020/10/cider-283x300.jpg 283w, https://liqul.com/upimg/2020/10/cider-768x815.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2020/10/cider-1448x1536.jpg 1448w, https://liqul.com/upimg/2020/10/cider-696x738.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2020/10/cider-1392x1476.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2020/10/cider.jpg 1500w" sizes="(max-width: 483px) 100vw, 483px" /></figure></div>



<p>サイダー（Cider）とは、フランス語のシードル（Cidre）の英語名で、ほとんどの国ではリンゴから造ったアルコール飲料のことを指します。日本では、多くの人がノンアルコールのソーダ水を指す言葉だと思っています。それどころか、リンゴさえ無関係な言葉となっていますが、いったい何が起こったのでしょうか。</p>



<h2 class="wp-block-heading">三ツ矢サイダーと最古の記録</h2>



<p>1907年、イギリスよりサイダーのフレーバーエッセンスを輸入し、それを使った「平野サイダー」というソーダ水が生まれました。これが三ツ矢サイダーの先祖です。その後1952年に「三ツ矢シャンペンサイダー」に改名しましたが、「シャンペン」がマドリッド協定（虚偽原産地表示の防止に関する条約）に抵触するため1968年「三ツ矢サイダー」に再改名。今もサイダーフレーバーが入っているかどうかわからないですが、サイダーの名前は一人歩きし、サイダー＝ソーダ水となってしまいました。実に不幸な出来事です。</p>



<p>サイダーに関する最古の記録は、当時ケルト人がいたブリテン島へのローマ軍の侵攻に関するシーザーへの報告書で、紀元前55年頃のものです。その後、ケルト人はゲルマン人によってブリテン島から追い出されてしまいます。ケルト人の多くはフランス「ブルターニュ」に移り住み、サイダーはノルマンディーにいたヴァイキングに伝えられます。1066年、ノルマンディー公ギヨーム（ウイリアム1世）のイングランド征服（ノルマンコンクエスト）によってサイダーはブリテン島に戻ってきます。というわけで、サイダーはイギリスの伝統的なアルコール飲料といえます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">サイダーの原料と種類</h2>



<p>サイダーは、ワインがワイン種の葡萄から造られるように、（生食用のリンゴも使われますが）サイダー種のリンゴから造られます。</p>



<p>サイダー種は、大雑把に甘味担当のSweet、酸味担当のSharp、渋み（タンニン）担当のBitterに分類されます。さらにそのクロスオーバーであるbitter sweet, bitter sharpといった品種もあり、サイダー種の数は膨大です。</p>



<p>サイダーメイキングの基本はこれらのリンゴのブレンドです。ブレンドによりさまざまなバランスのサイダーを造ります。単一の品種から作られるサイダーもありますが、これは少数です。単一でサイダーを造ることができる、色々な特徴を兼ね備えた品種は極めて稀だからです。</p>



<p>最近は伝統的に造られたサイダーが輸入されるようになってきました。ぜひ、お試しください。</p><p>The post <a href="https://liqul.com/entry/4532">サイダーに関する最古の記録は紀元前？</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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		<item>
		<title>High Gravity：ビール造りにおける糖化と重力を利用した送液方法</title>
		<link>https://liqul.com/entry/4188</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[ジミー山内]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 14 Aug 2020 03:12:26 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ビールコラム]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>ビール造りには、大量の液体を一つの容器から他の容器に移す「送液」という作業がどこかで必ず必要になるわけだけど、ポンプを使用しないでこれを達成する一番の方法が重力を利用するものだ。つまり複数の鍋を垂直方向に配置し、重力によ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>ビール造りには、大量の液体を一つの容器から他の容器に移す「送液」という作業がどこかで必ず必要になるわけだけど、ポンプを使用しないでこれを達成する一番の方法が重力を利用するものだ。つまり複数の鍋を垂直方向に配置し、重力によって中の液体を上の鍋から下の鍋へと順々に送り込んでいく方法だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ビール造りの糖化プロセス</h2>



<p>例えばビール造りで最も重要なプロセス、糖化を考えてみよう。</p>



<p>糖化とは簡単に言うと粉にした大麦麦芽をお湯に溶かして甘い麦汁を作る作業だけど、これにはまず適切な温度、65℃ぐらいのお湯を大量に用意しなければいけない。必要な水の量は最終的にできるビールの約2倍。米国での一般的な自家醸造ビールの仕込みサイズは5ガロン、つまり約20リットルだから、実に40リットル近くが必要となる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">お湯を作るための鍋：ホットリカータンク</h3>



<p>よほど正確に温度をコントロールできる給湯器でもない限り、これだけの量のお湯を準備するには寸胴鍋のような巨大な鍋で水を温めなくてはならない。しかもこの鍋は糖化用、つまりマッシュタンとは別な方がいい。</p>



<p>60〜90分間の糖化中はできる限り当初の温度を維持した方が良いため、多くのホームブルワーは保温性の高いプラスチック製のクーラーボックスをマッシュタンとして使用しているが、これを裸火にかけるわけにはいかないため、これではお湯が作れない。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="681" src="https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-2-1024x681.jpg" alt="" class="wp-image-4189" srcset="https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-2-1024x681.jpg 1024w, https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-2-300x200.jpg 300w, https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-2-768x511.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-2-696x463.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-2-1392x926.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-2.jpg 1500w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>そこで別な鍋が必要になるわけだ。お湯を作るための鍋をホットリカータンク、略して「HLT」と呼ぶ。HLTからマッシュタンには仕込み水として、まず最初に約20リットル、糖化後半にはすすぎ用のお湯である「スパージ水」約20リットルを、それぞれHLTからマッシュタンに送液することが必要になる。さらにスパージ水がHLTから注がれているのと同時に、マッシュタンの下部からは麦汁を抜き出す作業が必要だ。これをラウタリングと呼ぶが、抜き出した麦汁はホップと一緒に煮沸するため、さらに別な鍋（これをボイルケトルBKという）に移し替えなくてはいけない。</p>



<h2 class="wp-block-heading">フライ・スパージと糖分量を最大化</h2>



<p>もちろん鍋を抱えたり、大きめのジャグを使ってそれぞれの鍋の間で液体を移動させることも可能だけど、腰への負担や火傷などの危険を考えれば3つの鍋を垂直方向、特に階段状に配置して重力を使ってHLT→マッシュタン→BKの順に液体を移動させることができれば何かと便利。</p>



<p>特にラウタリングの際、HLTとマッシュタンそれぞれのバルブの開き具合をうまく調整すれば、マッシュタンに流れ込むスパージ水の量とマッシュタンからBKへと流れ出る麦汁の量が同じとなり、マッシュタン内の水位が見た目上変化しない。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-3-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-4190" width="576" height="768" srcset="https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-3-768x1024.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-3-225x300.jpg 225w, https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-3-1152x1536.jpg 1152w, https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-3-696x928.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-3-1392x1856.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2020/08/jimmy26-3.jpg 1536w" sizes="(max-width: 576px) 100vw, 576px" /></figure></div>



<p>このような方法を「フライ・スパージ」と呼ぶが、こうすることで麦芽内の糖分を余すことなく洗い流し、麦汁として得られる糖分量を最大化できるようになる。なかなか高度なテクニックだが、ぜひチャレンジしてもらいたい方法だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ホームブルーイングでは古くからある手法</h2>



<p>最終的にはBKの下にさらに発酵用の容器を置けば、仕込み水から煮沸後の麦汁まで一切液体に手を触れることなく安全で衛生的な送液が可能になる。</p>



<p>このような重力を使用した送液方法は、ポンプなど余計なアイテムにお金をかけたりシステムの複雑化を避けられるため、ホームブルーイングでは古くから用いられてきた実用的な手法だけど、実はかなり大きな醸造所などでも使われている。例えばポートランドにある<strong><a href="https://culminationbrewingshop.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener" aria-label="Culmation Brewing (opens in a new tab)">Culmation Brewing</a></strong>のシステムなどは圧巻だ。 </p><p>The post <a href="https://liqul.com/entry/4188">High Gravity：ビール造りにおける糖化と重力を利用した送液方法</a> first appeared on <a href="https://liqul.com">LIQUL - リカル -</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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		<item>
		<title>人類最古のアルコール飲料「ミード」とは何か？</title>
		<link>https://liqul.com/entry/4031</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[藤浦 一理]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 14 Jul 2020 00:01:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ビールコラム]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://liqul.com/?p=4031</guid>

					<description><![CDATA[<p>お酒の最古の記録 非常に高い可能性で、人類最古のアルコール飲料はハチミツの醸造酒ミードです。 最古の記録は、ビールが紀元前4000年のメソポタミア。ワインは紀元前3000年です。しかし、ぶどうや麦の栽培はさらに遥かに古く [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-2-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-4033" srcset="https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-2-1024x683.jpg 1024w, https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-2-300x200.jpg 300w, https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-2-768x512.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-2-696x464.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-2-1392x928.jpg 1392w, https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-2.jpg 1500w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>



<h2 class="wp-block-heading">お酒の最古の記録</h2>



<p>非常に高い可能性で、人類最古のアルコール飲料はハチミツの醸造酒ミードです。</p>



<p>最古の記録は、ビールが紀元前4000年のメソポタミア。ワインは紀元前3000年です。しかし、ぶどうや麦の栽培はさらに遥かに古くから行われています。ハチミツは人類に進化する前から食べられていたはずです。ハチミツの収集とその使用の記録は洞窟の壁画に見られます。バレンシアの近くの洞窟画では、旧石器時代にハチミツを採取していたかもしれない事を示しています。</p>



<p>インドのリーグヴェーダの神々の飲み物ソーマや、ギリシャ神話の神々の飲み物・食べ物のアンブロシア、ネクターはミードのような飲み物だという説があります。多くの北欧神話にもミードは登場し、古代スカンジナビアでミードが造られていたことがわかります。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ミードのルーツと発展</h2>



<p>ミードは、ただ一つのルーツがある訳ではなく、世界の異文化によって並行して開発されたという事が想像されます。</p>



<p>ミードはキリスト誕生前後の世紀では非常に高い支持を受けていました。この時期のミードやワインの評価は甘い事で「ハチミツのように甘い」が最高の評価でした。旧石器時代からローマ帝国の時代まで、ヨーロッパと中近東において甘味料はハチミツしかありませんでした。</p>



<p>中世以降、貿易の拡大とテクノロジーの進化でミードの競争相手が数多く登場します。13世紀には砂糖とフレンチワインと地中海ワインは北ヨーロッパ全域で取引されていました。15世紀にはフレンチ、スパニッシュ、イタリアン、ジャーマンワインの品質が向上し、ミードとの直接的な競合であるデザートワインも可能になりました。さらに、ビールでホップの使用が一般的になり劇的に品質が安定。また蒸留酒も登場します。</p>



<p>ただ、アフリカやポーランドや旧ソビエトのヨーロッパ部分はこのような影響を受けませんでした。そして、どの国でもミードが完全に消えた事はほぼありません。現在、アメリカではクラフト「なんとか」の流行のため、ミードが急激に増加しています。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ミードのバリエーション</h2>



<p>ミードには、ハチミツと水とイーストの栄養剤のみで造られる「ショウミード」以外に数多くのバリエーションがあり、それにともなって名前が変わります。</p>



<p>スパイスやハーブが入ると「メセグリン」、フルーツが入ると「メロメル」、りんごの場合は「サイザー」、ぶどうの場合は「パイメント」となります。麦芽を使ったものは「ブラゴット」、チリペッパーの入ったものが「カプシクメル」など、他にもとても多くの名称があり、今でも増え続けています。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-1-704x1024.jpg" alt="" class="wp-image-4032" width="528" height="768" srcset="https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-1-704x1024.jpg 704w, https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-1-206x300.jpg 206w, https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-1-768x1117.jpg 768w, https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-1-1056x1536.jpg 1056w, https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-1-696x1012.jpg 696w, https://liqul.com/upimg/2020/07/fujiura26-1.jpg 1200w" sizes="(max-width: 528px) 100vw, 528px" /><figcaption>通販で買えるレアな国産ミード、ウィケッド ウェイ ミードの「ARCANUM」 </figcaption></figure></div>



<p>現在盛んに生産されている国は、アメリカ、英国、ポーランドなどで、実際に日本に輸入されて販売されていますが、酒屋で見かけませんよね。その量が少なすぎて通販でないと、なかなか買えないのです。</p>



<p>では、国産は？</p>



<p>日本では（輸入品でも）ハチミツが非常に高額なため、かなりレアですが造られています。まだミードを飲んだことのない人はぜひ一度お試しください。</p>



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