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サイダーに関する最古の記録は紀元前?

サイダー(Cider)とは、フランス語のシードル(Cidre)の英語名で、ほとんどの国ではリンゴから造ったアルコール飲料のことを指します。日本では、多くの人がノンアルコールのソーダ水を指す言葉だと思っています。それどころか、リンゴさえ無関係な言葉となっていますが、いったい何が起こったのでしょうか。

三ツ矢サイダーと最古の記録

1907年、イギリスよりサイダーのフレーバーエッセンスを輸入し、それを使った「平野サイダー」というソーダ水が生まれました。これが三ツ矢サイダーの先祖です。その後1952年に「三ツ矢シャンペンサイダー」に改名しましたが、「シャンペン」がマドリッド協定(虚偽原産地表示の防止に関する条約)に抵触するため1968年「三ツ矢サイダー」に再改名。今もサイダーフレーバーが入っているかどうかわからないですが、サイダーの名前は一人歩きし、サイダー=ソーダ水となってしまいました。実に不幸な出来事です。

サイダーに関する最古の記録は、当時ケルト人がいたブリテン島へのローマ軍の侵攻に関するシーザーへの報告書で、紀元前55年頃のものです。その後、ケルト人はゲルマン人によってブリテン島から追い出されてしまいます。ケルト人の多くはフランス「ブルターニュ」に移り住み、サイダーはノルマンディーにいたヴァイキングに伝えられます。1066年、ノルマンディー公ギヨーム(ウイリアム1世)のイングランド征服(ノルマンコンクエスト)によってサイダーはブリテン島に戻ってきます。というわけで、サイダーはイギリスの伝統的なアルコール飲料といえます。

サイダーの原料と種類

サイダーは、ワインがワイン種の葡萄から造られるように、(生食用のリンゴも使われますが)サイダー種のリンゴから造られます。

サイダー種は、大雑把に甘味担当のSweet、酸味担当のSharp、渋み(タンニン)担当のBitterに分類されます。さらにそのクロスオーバーであるbitter sweet, bitter sharpといった品種もあり、サイダー種の数は膨大です。

サイダーメイキングの基本はこれらのリンゴのブレンドです。ブレンドによりさまざまなバランスのサイダーを造ります。単一の品種から作られるサイダーもありますが、これは少数です。単一でサイダーを造ることができる、色々な特徴を兼ね備えた品種は極めて稀だからです。

最近は伝統的に造られたサイダーが輸入されるようになってきました。ぜひ、お試しください。

この記事を書いた人

藤浦 一理
藤浦 一理http://snarkliquidworks.com/
合同会社スナーク リキッドワークス代表。クラフトビール醸造所開設に向けて準備中。ビール関連の執筆やビールコンペティションの審査員を勤める。2004年、ビール飲み手の非営利全国団体「グッドビアクラブ」の会を発足。会長を約7年勤める。Watering Hole にて、ビールに関する講習会「Saturday Evening Beer Live」を開催中。ビールの専門分野はアメリカで、ビールを飲むだけが目的で行った州が38州+DCで39。
藤浦 一理
藤浦 一理http://snarkliquidworks.com/
合同会社スナーク リキッドワークス代表。クラフトビール醸造所開設に向けて準備中。ビール関連の執筆やビールコンペティションの審査員を勤める。2004年、ビール飲み手の非営利全国団体「グッドビアクラブ」の会を発足。会長を約7年勤める。Watering Hole にて、ビールに関する講習会「Saturday Evening Beer Live」を開催中。ビールの専門分野はアメリカで、ビールを飲むだけが目的で行った州が38州+DCで39。