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カシャッサとは何か?ブラジルのサトウキビ酒

「Cachaça / カシャッサ」は、ブラジル産のサトウキビを原料とした蒸留酒です。同様にサトウキビを原料とするラムとは、同類系統の蒸留酒です。

日本ではまだまだ知名度の低いお酒ではありますが、カシャッサの年間生産量は約17億リットルにも及び、焼酎、ウォッカに次いで世界で3番目に多い蒸留酒となっています。

カシャッサはほぼブラジル国内で消費されており、輸出は全体のわずか1~2%となっていましたが、近年輸出量は欧米を中心に増えてきています。ちなみにカシャッサのブランド数は4000以上、そのほとんどが小さな蒸留所で家内生産されており、まさにブラジル文化に根付いてきたお酒と言えるでしょう。

カシャッサの条件

カシャッサには国で定められた法律があります。


「カシャッサとはブラジルで生産されたサトウキビを原料とし、その搾り汁を発酵させた、アルコール度数が38~48度の蒸留酒。また製品1Lに対して6gまで加糖したものも含める」(2003年10月記録)


現在登録されているカシャッサは、この法律に基づいて生産されていますが、地域によってはさらに製造工程法などを厳格に定めているところもあります。ちなみにブラジルにはその他のサトウキビ酒(ラム)にも法律があり、カシャッサとラムは明確に区別されています。

カシャッサは目的別により2種類のカテゴリーに分けられます。

一つは工業生産を意味する 「カシャッサ・インダストゥリアル」で、主に連続式蒸留機を使用し大量生産を目的としています。

もう一つは小規模生産が中心の「カシャッサ・アルティザナウ」で、芸術的なカシャッサを意味し、単式蒸留機を使用しハンドメイドされるカシャッサのことを指します。

アルティザナウの生産地はブラジル全土に渡りますが、その中でもメッカと言われる地域が内陸部にある「ミナス・ジェライス州」と、リオ・デ・ジャネイロ州郊外の港町「パラチ」。その他サンパウロ州、南東部のバイーア州、近年では南部のリオ・グランデ・ド・スル州やパラナ州などでも良質のカシャッサが生産されています。

■カシャッサの歴史

1532年、ポルトガルは現在のサンパウロ州サントス港近郊のサンヴィセンチという土地に入植し、マデイラ諸島からサトウキビの苗を持ち込みプランテーションを設立します。

カシャッサは、その敷地内にある製糖工場で働いていた黒人奴隷によって偶然に発見されたのが始まりだと言われています。砂糖の生産過程においてサトウキビの搾り汁を熱し、表面に上がってくる泡を放置していたところ、自然発酵しアルコールを含んだ液体になりました。その液体を奴隷たちが口にしたところ気分が良くなった、要は酔ったということです。アルコールは過酷な労働を強いられていた奴隷たちにとって、活力として無くてはならないものとなりました。その後カシャッサは徐々に奴隷だけではなく管理する側の人間たちも飲むようになります。

1600年代、砂糖はカリブ諸国同様に重要な輸出品とされました。アフリカ奴隷の需要が高まると同時に、カシャッサの生産量も増えていきます。この頃ブラジルのノルデスチ(北東部)にオランダが入植し、さらに質の高い蒸留機が持ち込まれ、カシャッサの品質と需要が伸びていきます。

1789年、ブラジル国内でポルトガルに対して独立運動が起きました(ミナスの陰謀)。結果的に独立運動は失敗に終わりますが、この時に掲げられた「独立の乾杯はポルトガルワインではなく、我々のカシャッサだ」というスローガンが民衆の心をつかみ、労働者を中心とした一般大衆に浸透していきました。

1700年代、ミナス・ジェライス州のオウロプレットでゴールドラッシュが起こります。この時期、カシャッサの生産者も金の摂取に力を注ぎ、砂糖工場への打撃も大きかった訳ですが、結果としてブラジルへの入植者が増えブラジルの人口は倍増、ブラジルにおける国内マーケットが形成されました。

1900年代後半に入ると、労働者のお酒というイメージから嗜好品として親しまれるようになっていきます。2012年には条例で、カシャッサがリオ・デ・ジャネイロ州の文化遺産に認定されました。近年ではブランドごとのイメージも大きく変化し、国際的なイベントなどでも多く見られるようになり、世界的にも親しまれる酒へと成長してきています。

カシャッサ・アルティザナウの製法

サトウキビジュース100%をそのまま発酵・蒸留します(アグリコールラムと類似)。

発酵には主に穀物酵母を使用し、単式蒸留機で蒸留します。アルティザナウの製法で、ユニークなのは熟成方法。カシャッサの熟成には、ブラジル国内の特産木を使用した樽が30種類以上も使用され、樽ごとの個性や特徴によって様々な味わいのカシャッサが生まれます。

よく使われている樽はウンブラーナ、バルサモ、アメンドイン、ジェキチバなどです。

またブラジルにはオークの樽は存在せず、カルヴァーリョという樽は輸入樽であり、アメリカンオークもしくはヨーロピアンオークのことを指します。

カシャッサの現地事情とカクテル

カシャッサリア

ブラジルでは都市を中心にカシャッサリアというカシャッサの専門店があります。

店内には元々労働者を中心に親しまれてきた古典的なカシャッサから、欧米への輸出も盛んになってきた良質のプレミアムカシャッサまで、多い店だと1000本を超える様々なボトルが並んでいます。

飲み方はカクテル以外だとストレートで楽しむのが主流です。また、ブラジルではボトルごと冷やしてストレートで味わう習慣もあります。

メッカであるミナス・ジェライス州やパラチでは、毎年6月に大きなカシャッサフェスティバルが行われ、ブースでは様々なカシャッサを楽しむことができます。夜にはライブも行われ、大変な賑わいをみせているお祭りです。

■カシャッサカクテル

ブラジルのカクテルと言えば、まずは「カイピリーニャ」。ライム、砂糖、カシャッサを混ぜ合わせたシンプルなカクテルはビーチやバー、レストランではもちろん、各家庭でも楽しまれています。

作り方は様々で、グラスに入れて混ぜるスタイルやシェイクするスタイル、フルーツを使用する「フルーツカイピリーニャ」も人気です。元々カイピリーニャのベースはインダストリアルが主流でしたが、近年アルティザナウを使用するお店が増えてきてきます。

店員さんにベースのカシャッサを尋ねると「このカシャッサが最高なんだ」とベース選びにこだわりが感じられます。

また、カシャッサにパイナップル、イチゴ、キウイなどのフルーツと練乳を混ぜて作るカクテル「バチーダ」も人気です。その他、寒い時期には生姜、シナモン、クローブなどとカシャッサを合わせたホットドリンク「ケンタォン」など、ブラジルでは様々なカシャッサカクテルを楽しむことができます。

日本で購入できるカシャッサ・アルティザナウ(一部紹介)

Seleta

セレッタ

ミナス・ジェライス産

42% 670ml

ウンブラーナ樽で2年熟成

ライトな味わいでカシャッサ本来の芳醇さが感じられる

Webar Haus Anburana Organic

ウェーバーハウス アンブラーナ オーガニック

リオ・グランデ・ド・スル産

38% 670ml

ウンブラーナの樽で1年熟成

ココナッツや桜餅のような独特の香味

Fazenda Soledade Jequitiba

ファゼンダ ソレダージ ジェキチバ

リオ・デ・ジャネイロ産

40% 750ml

ジェキチバ樽で1年半熟成

強い酸味に澄んだ味わい、サトウキビ本来の風味が感じられる

記事協力: 日本カシャッサ協会

日本カシャッサ協会

アルファベット表記:CACHAÇA JAPAN

協会概要

設立年月日

2016年12月25日

本部所在地

〒154-0001
東京都世田谷区池尻
2-34-16(BAR Julep内)

代表 :佐藤裕紀(BAR Julep)

主な活動内容

■カシャッサセミナー

ブラジルにおけるカシャッサの現状、歴史、製法、カシャッサカクテルについてなど、カシャッサはどのようなお酒であるのか、日本全国にて随時開催中

■カシャッサイベント

ブラジルカルチャーとのコラボレーション企画をはじめ、様々なイベントを運営、サポート

■無料会員制度

皆さまにとってカシャッサがより身近に感じられるよう情報を共有していきます

  • カシャッサが楽しめるイベント情報
  • 飲食店等で開催されるカシャッサフェア・各種特典情報
  • カシャッサ/ブラジル情報・カシャッサコラム etc..

■ブラジルツアー

ブラジル国内カシャッサの主要産地にてカシャッサの蒸留所を巡るツアー

2019年~実施予定

公式ホームページ
http://cachaca-japan.jp/

公式フェイスブックページ
https://www.facebook.com/cachaca.japan/

公式インスタグラム
https://www.instagram.com/cachacajapan/

お問い合わせ
info@cachaca-japan.jp

この記事を書いた人

リカル編集部
リカル編集部https://liqul.com/
リカル編集部です。「~より良い酒ライフを! バータイムをより楽しもう!!~」をコンセプトに、ウイスキーやビールはじめ様々なお酒の情報を発信して参ります。
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