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ワイン初心者のための4ステップ:ワインの種類・ブドウ品種・ワイン産地・味わい

この世の中に星の数ほどあるワイン。世界中で個性豊かなワインが造られています。

味わいも軽快なものから重厚なものまで様々あり、どれを選んでよいものか???

ワインをより楽しむために、ワインの奥深い世界を少しひも解いてみましょう!

STEP1:ワインにはどんな種類があるの?

基本的にワインは、黄緑色や灰色がかったピンク色の果皮を持つ白ブドウと、紫や黒色の黒ブドウから造られます。それぞれのブドウからはどのようなワインが造られているのでしょうか。

白ブドウからできるお酒:白ワイン、オレンジワイン、ブラン・ド・ブラン、シェリー、マデラ、ベルモット、コニャック、アルマニャック、マール、グラッパ。黒ブドウからできるお酒:赤ワイン、ロゼワイン、ブラン・ド・ノワール、マディラ、ポート、サングリア、マール、グラッパ
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※赤・白・ロゼ・オレンジワインをスティルワイン(非発泡性ワイン)といい、スパークリングワインと区別しています。

※スパークリングワインの代表として知られるシャンパーニュでは、白・黒ブドウの両方使うものが主で、ロゼは赤ワインと白ワインをブレンドして造られるのが一般的です。

※フォーティファイドワイン(酒精強化ワイン)は、発酵中もしくは発酵途中にブランデーを添加して、アルコール度数を18~20度程度まで高めたワインです。

※アロマタイズドワイン(香味つけワイン)は、ワインをベースに様々なスパイスやハーブ、果実の香味を加えたものです。

※ブランデーは分類上ワインではありませんが、ブドウを原料としています。マール(フランス産)やグラッパ(イタリア産)は、ワインを搾った後のブドウのカスなどから造られるブランデーで干し藁や日向の香りが特徴的です。

STEP2:ブドウ品種の個性を探ろう!

ワインの個性はブドウ品種によって決まります。代表的なブドウ品種についてその特徴を探ってみましょう。

各ブドウ品種ごとにイメージとなるキャラクターを割り当ててみました。あなたの好みはどれでしょうか?

白ブドウ品種

①シャルドネ(Chardonnay)

主張せず、相手に合わせながらしっかりと仕事をこなしてゆくタイプ。おしゃれですが、あまり派手ではなく落ち着いた印象。皆から愛されるタイプ。

その土地の気候土壌に順応し、育てやすい品種。暖かな土地では熟した果実の濃密な風味を、冷涼な土地では爽やかな柑橘やハーブの風味となるため、品種そのものの個性としては捉えにくいといえます。

主な産地
フランス(ブルゴーニュ、シャンパーニュ)、アメリカ、チリなど世界各地

②ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)

爽やかで品の良い印象ですが、ちょっと小悪魔のような魅惑的な部分も秘めています。やや細身でシャープな印象。少し個性的ではあるが人当たりは良いタイプ。

さまざまな土地で育てられており、その土地の気候や土壌を表現する品種。冷涼な土地ではハーブ、温暖な土地ではトロピカルな風味を呈しますが、特に浅葱やほんのり猫のおしっこのような個性的で魅惑的な香りが特徴的です。

主な産地
フランス(ボルドー、ロワール)、ニュージーランド、チリなど

③リースリング(Riesling)

基本的に細身でややきつい性格ではありますが、甘えん坊な一面も持っています。いわゆるツンデレタイプ。他にはない個性で、人を引き付ける魅力を持っています。

土壌や環境を選ばないと生育が難しい品種。酸が豊かであるため、辛口のワインではシャープでスリムに、甘口のワインではふくよかで甘酸っぱくフルーティーな印象となります。独特のテルペン香(植物性精油香)を有することがあります。

主な産地
ドイツ、フランス(アルザス)、ニュージーランドなど

④ゲヴュルツトラミネルGewurztraminer

華やかで気品のある印象。はっきりとした顔立ちで、ややふっくらとした印象。艶っぽいが、芯はしっかりとしている大人なタイプ。

ライチやバラ、スパイスのアロマなど、それだけでこの品種とわかる品種。甘口も辛口も造られていますが、基本的に甘さ主体で酸が控えめで心地よい苦みが特徴。味わいにボリューム感があります。 

主な産地
フランス(アルザス)、ドイツ、アメリカ、オーストラリアなど

黒ブドウ品種

①カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)

明るい性格で皆から好かれるタイプ。仕事はこつこつとじっくり時間をかけてクリアし、より良い成果を上げていきます。運動も得意で細マッチョ。

色調が濃く、よく熟した黒系のフルーツにミントやユーカリ、杉の葉のような青いアロマが特徴。タンニンを多く含み熟成に時間がかかりますが、この上なく上質なワインになるため、世界各地で造られています。

主な産地
フランス(ボルドー)、アメリカ、チリ、オーストラリアなど世界各地

②メルロ(Merlot)

おとなしくあまり目立たないですが、協調性がありチームのまとめ役になります。肉付きがよく、ふっくらした印象。やや早熟なタイプ。

品種としての際立った個性はありません。アルコール度数が高く、酸が控えめでタンニンも少なめなので、まろやかな味わいに感じます。カベルネ・ソーヴィニヨンより皮が薄く粒も大きく、高湿度・冷涼な環境でも対応できます。

主な産地
フランス(ボルドー)、アメリカ、チリなど世界各地

③ピノ・ノワール(Pinot Noir)

やや気難しく繊細で芸術家タイプ。一人でいることが多く気分屋なところもありますが、個性的で素晴らしい成果をあげます。

色調は淡く、赤色の果実の香りが主体。やや酸味が強く、味わいは繊細に感じます。栽培する土壌や環境を選ぶため栽培が難しいですが、熟成すると紅茶やキノコのような香味も加わり複雑で魅惑的なワインとなります。

主な産地
フランス(ブルゴーニュ、アルザス、シャンパーニュ)、ドイツ、アメリカ、オーストラリアなど

シラー(Syrah)・シラーズ(Shiraz)

色黒でマッチョ、個性的で目立つタイプ。パワフルでやや強引なところもありますが、繊細な一面も持ち合わせています。

比較的温暖なエリアで栽培されていて、酸味とタンニンがしっかりと感じられ、ボリューム感のある味わいです。熟したフルーツの香りとともに、黒コショウや血のような香りが他の品種にはない特徴となっています。

主な産地
フランス(ローヌ)、オーストラリアなど

STEP3:ワインの主な産地は?

ブドウの栽培に適した気候は、年間平均気温10~20℃、年間降雨量500~900mmと比較的温暖でやや乾燥した土地といわれています。ブドウは農作物ですので、その土地の土壌や気候に合った品種が栽培されます。そのため産地ごとに特徴のあるワインが造られることになります。

ここでは、大まかに生産地ごとの特徴をまとめてみます。

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1. 日本

これまであまり高い評価を得ていませんでしたが、近年個性豊かなワインが多く造られるようになってきています。甲州やマスカット・ベリーAなどの固有品種のほかに、メルロやシャルドネなどの国際品種からも素晴らしいワインが造られています。

2. オーストラリア

移民の多い国であるため、フランスやイタリア、ドイツなど様々な品種が栽培されワインが造られています。特にシラーズを用いた赤ワインが高い評価を得ています。果実味豊かで重厚な味わいが特徴的です。カベルネ・ソーヴィニヨンとのブレンド「シラカベ」はバランスよい味わいです。

3. ニュージーランド

冷涼な気候であるため、ピノ・ノワールやソーヴィニヨン・ブラン、メルロなどの品種から素晴らしいワインが造られています。他のニューワールドと比べて、繊細な味わいが特徴です。

4. 南アフリカ

スムースな味わい、コスパの良いワインの産地として評価が高く、注目されています。特にピノタージュという固有品種から、濃厚な果実味とスパイシーさが魅力のワインが造られています。

5. フランス

ボルドーやブルゴーニュ、シャンパーニュなど著名で魅惑的なワインの産地が目白押し! 高額なワインも多いですが、バリエーション豊富なのでコスパの良いワインも。ここで栽培されているブドウ品種の多くが国際品種として世界各地で栽培されています。

6. イタリア

北部は酸味がしっかりとしたエレガントなワイン、南部はボリューム感のあるふくよかなワインが造られています。多くの固有品種(その土地でのみ栽培される品種)で様々なワインが造られていますが、近年国際品種でのワインも多く造られるようになっています。

7. スペイン

イタリア同様、様々な固有品種でワインが造られています。その代表品種は黒ブドウであるテンプラニーリョで、しっかりとした酸・渋味・果実味がバランスよく感じられるワインが造られます。比較的コスパの良いワインが多いです。

8. ドイツ

北限の地ならではの酸味を活かした白ワインが多く造られています。元々は高貴な甘口が造られていますが、近年は辛口や赤ワインも増えています。

9. アメリカ

ヨーロッパ以外の産地をニューワールドといいますが、その評価を高めたエリアです。カリフォルニアやオレゴンなど西海岸で国際品種を用いた果実味豊かなワインが高い評価を得ていますが、近年東海岸でも素晴らしい白ワインを生産しています。

10. チリ

ニューワールドで国際品種を使用したワインの中で、最もコスパの良いエリアです。特にカベルネ・ソーヴィニヨンは「チリカベ」と呼ばれ、高い評価を得ています。他国の有名ワイナリーとタッグを組んだワインも多く、魅力的なエリアです。

11. アルゼンチン

標高が高いエリアで、果実味豊かでバランスの良いワインの産地です。特にマルベックから高い評価の赤ワインが造られています。近年は国際品種を用いたワインも多く生産されています。

STEP4:ワインの産地ごとの味わいの違いは?

ワインの味わいは、甘味・酸味・渋み・アルコール感などの要素、そしてそれぞれのバランスやボリューム感で評価されます。

甘味

ブドウの残糖分や樽材からの成分、アルコール分(グリセロールなど)から感じられます。

酸味

ブドウにはリンゴ酸・クエン酸・酒石酸など多くの酸が含まれており、また発酵からも酸が生成します。酸味はワインの個性を把握するのに重要です。

渋み

主に果皮や種子由来のタンニンにより感じられます。特に赤ワインの深みや複雑さを与えます。

アルコール

味わいのテクスチャーがもたらす要素。高いほどボディに厚みが出てきます。

バランス&ボリューム感

ブドウの熟成度などからボリューム感が決まり、これがしっかりしたワインをフルボディといいます。上の各項目のバランスや、ボリューム感でワインのクオリティが決まります。

白ワイン味わいマップ
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赤ワイン味わいマップ
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ワイナリーに泊まってみよう!

シャトー・ラグランジュ迎賓施設
Les Jardins de Lagrange

フランス・ボルドー地方サン・ジュリアン村にシャトー・ラグランジュはあります。17世紀には、すでにワイン地図にその名が記されている由緒正しきワイナリーです。1983年にサントリーが所有してから、さらにその名声が高まっています。日本人スタッフがいらっしゃるのでいろいろと安心です。

ここには迎賓施設として『Les Jardins de Lagrange』があり、シャトー内で食事や宿泊ができます。お部屋もワイン畑の中にあり、ワイン好きには堪えられない経験となるでしょう。

特にワインブレンド講座はワイナリーならではで、他では体験できないプログラムです。シャトー・ラグランジュでは品種や土壌などによって畑を二十数種類の区画に分けて、その原酒をブレンドして製品にしています。実際にこれらの原酒をテイスティングし、ブレンド体験することができます。ウイスキー同様、ブレンドの奥深さを感じることができます。

この記事を書いた人

谷嶋 元宏
谷嶋 元宏https://shuiku.jp/
1966年京都府生まれ。早稲田大学理工学部在学中よりカクテルや日本酒、モルトウイスキーに興味を持ち、バーや酒屋、蒸留所などを巡る。化粧品メーカー研究員、高校教員を経て、東京・神楽坂にバー「Fingal」を開店。2016年、日本の洋酒文化・バーライフの普及・啓蒙を推進する「酒育の会」を設立、現在に至る。JSA日本ソムリエ協会認定ソムリエ。
谷嶋 元宏
谷嶋 元宏https://shuiku.jp/
1966年京都府生まれ。早稲田大学理工学部在学中よりカクテルや日本酒、モルトウイスキーに興味を持ち、バーや酒屋、蒸留所などを巡る。化粧品メーカー研究員、高校教員を経て、東京・神楽坂にバー「Fingal」を開店。2016年、日本の洋酒文化・バーライフの普及・啓蒙を推進する「酒育の会」を設立、現在に至る。JSA日本ソムリエ協会認定ソムリエ。