今年で第二回となるスロバキアBar showにメンターとしてセミナーをしてきた。スロバキアと聞いて、世代にもよるがチェコスロバキアを思い浮かべる人も多いだろう。チェコスロバキアはビロード革命の民主化の波に押され、1993年に国が分離。チェコとスロバキアは別々の国になった。
農業地域であったスロバキアは、僅か500万人の小さな国。しかし、世界中の有名バーテンダーが小さな国であるスロバキアBar Showにメンターとして呼ばれ集った。その世界で名が知れた有名バーテンダーの多くは、外国で働くスロバキア人バーテンダー。
世界中に散らばった彼らの結束力は強い。
そして自国のBar文化を盛り上げたい。
それがスロバキアBar showが始まった経緯だ。
2017年度においてWorld Best Bar 50の世界一位に選出されたロンドンのサボイホテルのヘッドバーテンダーや、世界的コンペティションで優勝しているバーテンダーもスロバキア人。
最近耳にするジャパニーズバーテンディングという造語も、実はスロバキア人が作った言葉。今から10年以上前に来日したスロバキア人のバーテンダーが銀座のBar文化に感銘を受け、西欧諸国でその体験を講演した。それをルーツに銀座の某Barにて研修を受けるスロバキア人のバーテンダーもいた。スロバキアでゲストバーテンダーをさせて頂いたBarでは日本の包丁もあり、氷も包丁で丁寧に削られている。
日本人からしたら馴染みのない国でも、私達が知らないところで私達の国に敬意を持って、それを自国の文化に取り入れてもらっている。 私達はもっとスロバキアを知るべきだろう。