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歴史はグラスに注がれる No1: Moser Mozart モーゼル モーツァルト

History in a glass No1

Moser Mozart  モーゼル モーツァルト

ヨーロッパ有数の温泉保養地、チェコの都市カルロヴィヴァリ。

この地は、温泉だけでなくボヘミアグラスの生産地としても知られています。

1857年に創業した【Moser】ウィーン宮廷やイギリス王室を顧客に持つ、ボヘミアクリスタルでは最も高価で最も高い評価を得ているクリスタルメーカー。

クリスタルは一般的に鉛ガラスのことを指しますが、モーゼルは鉛を使わずブナ等の灰を入れており、高品質のエコロジーガラスを生産している「人にやさしいグラス」です。

今回、モーゼルのコレクションの中から「Mozart」を選んでみました。

プラハを度々訪れていた大作曲家の名を冠したモデルで、特徴的なのは口に当たる部分。エッジ部分に、細かいパールカットという技法が施されています。

グラスの縁は一番弱い部分で、ここにカットを入れるのはまさに職人技。

一つ一つ丁寧に彫られていて、他のメーカーではあまり見かけません。

フットの部分にもカットがあり、手に持った時の感触の良さや持ちやすさがあります。

重厚感はあるものの、とても軽く女性にも人気です。

この軽やかで繊細なグラスに、ウイスキーや透明な液体を入れるととても良く映えます。大きめの氷をグラスに入れてロックや水割りなどにすれば、液体との反射を楽しむことができます。残念ながら、あまりカクテルには向かないようですね。

この記事を書いた人

鈴木 裕介
鈴木 裕介https://blogs.yahoo.co.jp/bar_salvador2005
1975年宮城県生まれ。都内ワインバー、ウイスキーバー店長を経て2005年より東京・ 高田馬場「Bar salvador」オーナーバーテンダー。ウイスキーに興味を持ち、各地の蒸留所を巡るかたわら、骨董店にてヨーロッパアンティークグラスを集める。HOYAクリスタ ルの蒐集家でもある。
鈴木 裕介
鈴木 裕介https://blogs.yahoo.co.jp/bar_salvador2005
1975年宮城県生まれ。都内ワインバー、ウイスキーバー店長を経て2005年より東京・ 高田馬場「Bar salvador」オーナーバーテンダー。ウイスキーに興味を持ち、各地の蒸留所を巡るかたわら、骨董店にてヨーロッパアンティークグラスを集める。HOYAクリスタ ルの蒐集家でもある。