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ムーン・ハーバー:100%ボルドー産ウイスキー誕生

皆さん「月の港」をご存知でしょうか。これはボルドーの愛称で、町の成り立ちや昔は港として栄えたことにより、このように呼ばれるようになりました。

この「月の港」の名を冠したウイスキーメーカーがあります。その名も「Moon Harbour(ムーン・ハーバー)」。このメーカーは2017年にボルドーで誕生しました。当初はスコットランドから購入した原酒を熟成することで、3年以上の熟成を経たウイスキーを販売していました。が、今年2021年、ついに100%ボルドー産のウイスキーの販売が始まりました!

創設者はJean-Philippe BALLANGER(ジャン・フィリップ・バランゲール)氏とYves MEDINA(イヴ・メディナ)氏。二人は1984年にボルドーで出会い、長い間共に世界中のウイスキーを味わってきました。その二人が2012年から2年間、ウイスキーに関する複数の調査をはじめ、2017年にボルドーの北側で造ったのがこのムーン・ハーバー。

ムーン・ハーバーの特徴は、100%ボルドー産のウイスキーを造っているだけではありません。なんと第二次世界大戦中にドイツ軍が建築したバンカー内でウイスキーの熟成を行っています。バンカーは旧潜水艦基地の裏手にあり、当時ディーゼルタンクの保管場所として建設された場所です。

熟成セラー photo by Caumes

このムーン・ハーバーはスコットランドのウイスキーの造り方で、全てボルドーを含むNouvelle Aquitaine(ヌーヴェル・アキテーヌ)地方で採れた原材料、蒸留器を使用しています。

蒸留器 photo by Caumes

さらに最高のウイスキー専門家であるJohn McDougall(ジョン・マクドゥーガル)氏を迎えてのウイスキー製造と聞くと、飲んでみたくなりますよね。

ここの魅力は留まるところを知りません。

ウイスキーを熟成している樽はボルドーのワイナリーが使用していたもの。甘口ワインとして世界的に有名なソーテルヌのワイナリー(Château RIEUSSEC|シャトー・リューセック)や、ボルドーの少し南にあるペサック・レオニャンにあるワイナリー(Château LA LOUVIERE|シャトー・ラ・ルヴィエール)で赤ワインを熟成した樽を使っています。

今までは購入した原酒のフィニッシュに使用されていましたが、もうすぐこれらの樽で3年以上熟成したものも販売予定です。

さらにさらに、世界初! トウモロコシのみを使ったウイスキーも今年誕生しました。その名もDuok2(ドック2)。

トウモロコシウイスキー

あまり知られていませんが、Nouvelle Aquitaine(ヌーヴェル・アキテーヌ)地方はトウモロコシの名産地。それぞれの作業に、通常より時間がかかるそうです。熟成は3年間で、ソーテルヌの樽と赤ワインの樽を使用しているそう。2樽しかない限定品ですが、今年2021年より発売開始しました。

ムーン・ハーバー ソーテルヌ フィニッシュ
ムーン・ハーバー 赤ワインフィニッシュ

ちなみに私は購入予約をしたので、手に入ったら感想コラムを書きたいと思います。

まだ新しいメーカーなので、3年熟成のものだけリリースされていますが、将来的には熟成年数のもっと長いウイスキーも販売予定とのこと。

ジンやラムも販売されていますし、ウイスキーは日本でも販売されているとのことです。

目が離せないムーン・ハーバー、今後の行方も注目していきたいと思います。

この記事を書いた人

野田 祥子
野田 祥子https://sachiguide.wixsite.com/bordeaux-net
1990年大阪生まれ。大阪大学工学部を卒業後フランスへ。 フランス国家資格ソムリエや、アルコールに関する経営学資格を取得。 現在はボルドーとコニャック2つの街を行き来しながら、ワイナリー/メゾン訪問における通訳を中心に、試飲会での通訳等も行う。 フランスソムリエ協会ボルドー支部所属。
野田 祥子
野田 祥子https://sachiguide.wixsite.com/bordeaux-net
1990年大阪生まれ。大阪大学工学部を卒業後フランスへ。 フランス国家資格ソムリエや、アルコールに関する経営学資格を取得。 現在はボルドーとコニャック2つの街を行き来しながら、ワイナリー/メゾン訪問における通訳を中心に、試飲会での通訳等も行う。 フランスソムリエ協会ボルドー支部所属。