この記事は、過去に行われた酒育の会の定番セミナー「テイスティング技術向上セミナー」の内容を総括した記事です。セミナー講師である谷嶋元宏氏のコメントをお楽しみ下さい。
この記事の目次
テーマ「THE GLENLIVET」
今回は2025年3月8日・9日に開催されたセミナーの総括です。テイスティングアイテムは下記の5つ。
- グレンリベット 12年
- グレンリベット 12年 イリシット・スチル
- グレンリベット 12年 ライセンスド・ドラム
- グレンリベット 18年 バッチ・リザーブ
- グレンリベット 17年 スモールバッチコレクション


総評 by 谷嶋元宏
定番の12年.18年と限定品3種の比較テイスティング。
バーボン樽熟成原酒とシェリー樽熟成原酒のバランスを体感する会であった。特に12年の3種は絶妙にブレンドされており、その違いを体感することができた。
また昨年末にリリースされた17年はシェリー樽熟成原酒メイン?だが、若干新樽のニュアンスが感じられた。以前ナデューラシェリーカスクの初期ロットを飲んだ時にも感じたニュアンスである。おそらくシェリートリートメント樽での熟成品だと思うが、その処理期間が短いのではと推測される。以前は3年シェリートリートメントした樽にてウイスキーを熟成していたが、最近はその期間が短くなっている。ノウハウの蓄積でその期間が短くできるようになったとも考えられるが。他の蒸溜所ではあまり感じられないニュアンスなので、なんとも気になるところである。
改めて全体的にクオリティの高さに感心した。
テイスティング技術向上セミナーとは?

この講座は、毎回テーマに沿ったウイスキー(ウイスキー以外のときもあります)を5アイテムご用意し、ブラインドでテイスティングを行って頂きます。事前にテーマをお知らせしませんので、当日テイスティングを進めるうちにテーマが見えてくるスタイルです。
ブラインドでウイスキーの銘柄を当てることは、ほぼ不可能ではないでしょうか?
従って、ここでは銘柄を当てることより「そのウイスキーが何なのかを推測する過程」 に重きを置きます。参加者の皆さまにテイスティングコメントを頂いた後、「そのウイスキーが何なのか」を推理していただきます。
テイスティングで感じた香味(ボディーの厚み、余韻の長さ、樽の使い方、ピートの効かせ具合など)から、製造工程の特徴を把握し、ウイスキーの銘柄を推測するこ とを体験していきましょう。また、この講座にはマスター・オブ・ウイスキーの方も参加されていますので、彼らのテイスティングコメントを聞きながらテイスティングできる貴重な機会となっております。
ほぼ毎月2回定期開催しております。
開催日一覧はコチラから

