ブランデーを飲む事と同等に好きなのがブランデーの写真を撮る事です。ボトルからグラス、背景を色々な角度から撮ることで、その時の記憶をより鮮明に思い出すことができます。
ことコニャックに関しては、グラスに注ぐとどうしても単色で単調な見た目になりがちですが、熟成年数、光の加減、グラスの形、注ぐ量によって様々な表情を見せてくれます。
使用する樽によっても変わりますが、カラメル添加されていないコニャックは熟成が進むにつれ透明→黄色→茶色→赤茶色といった色の変化を辿ります。熟成年数別に同じグラスに同じ量を注ぎ、それらを白い背景に並べて写真に収めると何とも美しいグラデーションを楽しむことができます。
また、グラスに注いだ後は、ガラスと液体と光の屈折が織り成すグラスの曲線美を楽しむのも醍醐味でしょう。同じグラスであっても場所や明るさによって全く違う表情を見せてくれます。
大事なのは「いかに映える写真を撮るか」ではなく、「いかに被写体そのものの魅力が伝わる写真を撮るか」です。レンズの向こうにあるのは魂を込めて作られたコニャックであり、ボトルであり、グラスです。その想いをカメラを通して静止画に収める事も、コニャックはじめ様々なお酒の楽しみ方の一つなのではないでしょうか。
ちなみに、ボトルやグラスを撮ると正面や斜め上から捉えがちですが、意外とおすすめなのが下からあおり気味に撮る構図です。ボトルであれば底からラベルにかけて迫力が出ますし、カクテルであれば普段あまり見ないグラスの下から違った表情を写し出すことができます。スマホで撮る場合はスマホ自体を上下逆さにすることでカメラの位置が低くなり、簡単に「あおり」を撮ることができますので是非お試しあれ。