酒飲みは辛党といいますが、私は甘いものも大好きです。特にチョコレートやバニラクリームには目がないですね。あれはいつでしたか・・・2007年くらい?・・・ふとしたことをきっかけに、バニラアイスクリームをグラスに入れて、スモーキーなモルトを注いでデザート的にいただくという密やかな楽しみを見つけたのでした。
普段周囲に「モルトはニート以外ない!」などと叫んでいる身の上。あまりこういう姿は見せたくないのですが。個人的には、これを「いたずら」と呼んでいます。まあ、たまにはいたずらも良いではないですか。ちょっと疲れていたり、甘いものが欲しい夜にはアードベッグやラガヴーリンなどをバニラアイスクリームにかけて食べています。ちょっとミントの葉を乗せたり、チョコレートのかけらを乗せたりしても最高です。
スモーキーなモルト以外で試したら・・・
先日、またふと思うことがありました。「これって、スモーキーなモルト以外で試したら、どんな感じになるのだろうか」と。好奇心旺盛な51歳です。
さっそく、キッチンにあった20本ほどのボトルの中から目についた4本を引っ張ってきて、比べてみることにしました。その4本とは、
1.アードベッグ・ルネサンス
2.グレンタレット・シェリーカスクエディション
3.エリゴ・デル・オルネッライアのグラッパ
4.フォアローゼズのスモールバッチ
そもそも、キッチンのレンジ脇にこういうボトルが20本もゴロゴロしていること自体、我が家ってなんて素敵なんだろうと思いますが。
アイスクリームは、ハーゲンダッツのバニラ。これを小さなガラス器にとりわけて、4つの蒸留酒をそれぞれ注いでみました。アイスクリームと混ざると、すぐに白濁してしまうのは難点ですね。
テイスティングの結果・・・
さて、テイスティング。
アードベッグは、もちろん鉄板。甘い煙が病みつきです。もともとスモークの裏にバニラの甘さが隠れているアードベッグですので、バニラアイスクリームとの相性は抜群です。
グレンタレットは、最初順当にフィットして、「ああおいしい」という感じでした。しかし、2分ほどすると意外にも苦みやドライな辛みが出てきました。面白いですね。
グラッパは、これはもう魔術系とでも言いましょうか。グラッパのちょっと騒がしい感じが消えて、独特の香りが純化されて漂う感じに。これは、ハマりそうです。
そして、フォアローゼズ。もともと香ばしさのあるボトルですが、アルコールの気配がバニラでおさえられて、素朴な香ばしさが際立ちました。これも捨てがたい……。
いやあ、これは面白いですね。いずれも熟成過程で樽由来のバニリンが多少なりとも出ているでしょうから、バニラアイスとあうことはわかっていたのですが。実際にやってみると、本当に様々な個性が際立ってきて、普段ニートで飲んでいるときには気づかないような側面も感じ取ることができました。
でもやっぱり、ちょっと甘くなり過ぎましたね。
最後は、アードベッグを普通に飲んでお口直ししておきました。