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Still graffiti in America

Tasting Vocabulary 101

Nougat・ヌガー

ウィスキーテイスティングをしていて、一番多い表現は何と言ってもスイーツに関するもの。もちろんスイーツと言ってもショートケーキやモンブランといったケーキというわけではなく、むしろ幼少期の駄菓子にまつわるものがほとんどだ。

ヌガーもその一つ。

“Turron Duro (Alicante) – Hard Nougat” (https://flic.kr/p/8fGiaQ) by Victor Bayon CC BY 2.0

もともとヌガーは様々なナッツを含んだ南欧の白いソフトキャンディーだが、スコットランドでヌガーと言えばほとんど誰もが歯の裏にくっつくピンクと白の駄菓子を先ず思い出す。味こそ違えど、ハイチューみたいなものだ。

もちろん最近でこそ正統なヌガーをテイスティングの表現として使うことも多くなったし、それなら日本でも手に入るけど、駄菓子のヌガーは難しい。あえて言えば、スニッカーズの底にあるソフトな触感の部分が一番近いかも。

High Gravity

Mash Paddle

“New Mash Paddle.” (https://flic.kr/p/gE2CnJ) by Daniel Rivera. CC BY 2.0

手作りビール、いわいるホームブリューイングには様々な道具が必要だ。単なる寸胴鍋から全工程を完璧な温度管理で処理してしまうプロ顔負けの専用機材まで、その種類はまさに星の数ほどと言っていい。

だけど、全てのブリューワーが必ず手にし、そして愛してやまない超アナログな道具がある。そうマッシュ・パドルだ。原材料となるモルトをお湯にくべるときにダマにならないように撹拌するための単なる巨大な木製のヘラ。いや、むしろオールと言ったほうがいいかもしれない。

シンプルな道具だけど、2000年を超えるビール造りのシンボルとして素晴らしい装飾が施されたものも少なくない。

もしヨーロッパやアメリカのクラフト醸造所やホームブリューイングショップを訪れる機会があったら是非探してみて欲しい。ビール好きなら素晴らしい土産になること間違い無しだ。

時代の証人

The Papa

The Complete Joy of Homebrewing
この本からアメリカのホームブリューイング文化が生まれ、そして世界的なクラフトビール・ブームへと繋がった。

アメリカのホームブリューイングの父は誰か?

確かに時の大統領、ジミー・カーターが1978年にアルコール自家醸造を許可した影響は絶大だった。現在のクラフト・ビールの原点は彼にあると言っていい。

だが、彼が父かと問われれば、答えは否だ。初めてのビール造りに足がすくむ僕らの傍らで”Relax. Don’t worry. And have a homebrew(落ち着いて。心配することはないさ。自家製ビール、やってみようぜ)”と常に笑顔で勇気づけてくれた本当の父がいるからだ。

その名はチャーリ・パパジアン。

自家醸造解禁直後、若干30歳の彼はアメリカホームブリューワー協会を設立。1984年に出版されたThe Complete Joy of Homebrewingはホームブリューイングに足を踏み入れる人々の文字通りバイブルとされ、現在までに100万部以上が売られている。

この本を片手に自宅ガレージでビール造りの世界にのめり込み、やがて全米に名を轟かせるクラフトブリューワリーへと成長したホームブリューワーがいかに多いことか!

文中で繰り返されるRelax…の一節は、現在ホームブリューイングの精神を表すモットーとして、誰もが一度は口ずさむ魔法のコトバとなっている。

この記事を書いた人

ジミー山内
ジミー山内
ウイスキーアドバイザー。米カリフォルニア在住。アメリカン・ウィスキー及びクラフト・ビール関連業界に深く携わる一方、日本で気鋭のクラフト・ブルワリーであるTokyo Aleworksを創設。スコットランド在住時はScotch Malt Whisky Society本部で樽選定員として数多くのモルト・ウィスキーを世に送り出している。
ジミー山内
ジミー山内
ウイスキーアドバイザー。米カリフォルニア在住。アメリカン・ウィスキー及びクラフト・ビール関連業界に深く携わる一方、日本で気鋭のクラフト・ブルワリーであるTokyo Aleworksを創設。スコットランド在住時はScotch Malt Whisky Society本部で樽選定員として数多くのモルト・ウィスキーを世に送り出している。