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シーバスリーガル18年ミズナラカスクフィニッシュ販売記念特別セミナー レポート

2020年1月15日、シーバスリーガル・ブレンディングディレクターのサンディー・ヒスロップSandy Hyslop氏によるセミナーが開催されました。

サンディー・スキロップ氏

氏は1965年生まれ。バランタイン伝説のブレンダー、ロバート・ヒックス氏の後継者として若くから活躍されています。2016年から現職に就き、その年のISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ )にて「マスターブレンダー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、1983年から30年以上にわたってウイスキー業界に携わっています。

ブレンディングディレクターの仕事とは?

まず、氏のブレンダーとしての仕事についてお話しがありました。

ブレンディングディレクターの仕事は、ブレンディングはもちろん、ニュースピリッツや熟成中のウイスキーの品質管理、樽の選定など、ウイスキーの製造に関わるすべてのプロセスを管理しています。全仕事の80%は既存商品の管理、残り20%で新商品の開発を行っています。

毎週月・火曜日はスペイサイドにて、ブレンディングチームのスキルアップ、シーバス傘下の14蒸留所のニューポットのチェック、樽の購入・バレルエントリーの管理、熟成中の約700万樽の管理などをしています。週後半の3日間は、グラスゴーにある製造本社ラボにて、ブレンディングなど様々な業務をこなしています。週に1500~2000サンプルのチェックを行いますが、基本はノージングのみ、テイスティングするのは週に数種類程度と、いかに嗅覚が重要かが伺えます。

マスターブレンダーの仕事は、前任者からの引き継ぎ期間、ストックの充実期間、後任へのストック管理期間という3つの期間があり、2番目の期間がゴールデンタイムといい、ブレンダーとして最も充実した時間です。このように「品質の管理」がメインの仕事になっていますが、氏は年間4週間のみ、海外出張でセミナーなどを行う契約となっています。

ミズナラカスクフィニッシュについて

次に、今回新発売となった日本市場限定「シーバスリーガル18年ミズナラカスクフィニッシュ」について解説されました。

シーバスリーガル18年はフルーティーなスペイサイドモルトのキャラクターが主体となっていますが、そこにミズナラの個性が加わることで、より複雑でふくよかな商品になっています。ミズナラ樽は高額で希少ですが、日本の製樽工場との長期の関係づくりによって安定的に供給され、商品化が可能となっています。これにより、シナモンやジンジャー様のアロマチックなスパイシーさがもたらされます。ミズナラ樽の追熟期間はその都度、最適なタイミングで取り出しており、全ての原酒がフィニッシュされています。

シーバスのテイスティング3種類

テイスティングは3種類のウイスキーで行われました。

最初は「シーバスリーガルミズナラ12年」。スペイサイドモルトのフルーティーさに、ほのかにミズナラの優しいスパイスのニュアンスが広がります。

続いて「シーバス18年」。リッチでスイートなフルーティーさとダークチョコレートのニュアンス、ほんのりスモーキーフレーバーがアクセントとなって、よりラグジュアリーな印象となっています。

最後に今回のメインである「シーバスリーガル18年ミズナラカスクフィニッシュ」。シーバスの華やかなフルーティーさにミズナラのスパイシーさが加わり、より複雑で香り高くなっています。ベースにストラスアイラやロングモーンなどのモルトを使用した、通常の18年とは異なるブレンド。これは18年のスモーキーフレーバーがミズナラ樽の個性とぶつかってしまうのを防ぐためです。

この記事を書いた人

谷嶋 元宏
谷嶋 元宏https://shuiku.jp/
1966年京都府生まれ。早稲田大学理工学部在学中よりカクテルや日本酒、モルトウイスキーに興味を持ち、バーや酒屋、蒸留所などを巡る。化粧品メーカー研究員、高校教員を経て、東京・神楽坂にバー「Fingal」を開店。2016年、日本の洋酒文化・バーライフの普及・啓蒙を推進する「酒育の会」を設立、現在に至る。JSA日本ソムリエ協会認定ソムリエ。
谷嶋 元宏
谷嶋 元宏https://shuiku.jp/
1966年京都府生まれ。早稲田大学理工学部在学中よりカクテルや日本酒、モルトウイスキーに興味を持ち、バーや酒屋、蒸留所などを巡る。化粧品メーカー研究員、高校教員を経て、東京・神楽坂にバー「Fingal」を開店。2016年、日本の洋酒文化・バーライフの普及・啓蒙を推進する「酒育の会」を設立、現在に至る。JSA日本ソムリエ協会認定ソムリエ。