英国の春の風物詩『6 Nations』が今年も終了した。
これは大英帝国の4つの国にフランスとイタリアを加えた6つの国が総当り戦で行うラグビー大会である。約1か月半にわたり熱戦が行われるが、これをビールを飲みながらワイワイ観戦するのがこちらの人のこの時期の過ごし方である。
正直僕はそこまでラグビーのファンではないのだが今年は例年とは少し違っていた。
80年代の大ヒットTVドラマ「スクール ウォーズ」を僕が見た事がないと知っていた妻が「インターネットで見れるよ!」と教えてくれたのだ。
そう、その当時僕の生まれ故郷山形では放送をしていなかったのだ。皆が暑苦しいと思うぐらいの「青春ドラマ」が好きな僕に「絶対に泣けるし!」と妻からのお墨付きに、もちろん所々で頬を濡らした。そして時同じくして8歳の息子が「ラグビーがしたい!」と言ってきたのだ。
これには僕も驚き「よしそれなら」と毎週日曜日の朝練習に付き合うことになった。
練習を見ながら「将来あのノッペリとした顔でスコットランド代表もええかもな!」とニヤニヤしていた。
と言ったわけで例年と違うのは当たり前である。そして今年のスコットランドは初戦アイルランドに快勝、2回戦には強豪フランスを相手に後半のミスでまさかの逆転負け。その後ウェールズを降し、宿敵イングランド戦へ。
今年のスコットランドはいつもと違う「イングランドに勝って、もしかしてこのまま優勝?」と僕以外の人の脳裏もかすめた。
結果は最後の試合を待たずしてイングランドが4戦4勝で優勝、スコットランドは3勝1敗1引き分けにもかかわらず4位で幕を閉じた。
一方「ラグビーがしたい!」と言ってきたボンはどうだろう?
練習に足を運んだのはたった3回「ルールを守って安全に」が肌に合わないと、まさしく3週坊主となってしまった。 結局この春、僕の期待を裏切らなかったのは「スクール ウォーズ」だけだったようだ。