蒸留酒の女王と呼ばれるブランデー。その芳醇な香りは他のお酒では得られない陶酔感があります。また100年以上の熟成にも耐えられる蒸留酒はブランデーのみだといえます。
ものによっては200年物でも若々しく華やかで美味しく楽しむことができます。ここでは魅惑的なブランデーの世界を皆様と楽しんで参りたいと思います。
ブランデーってどんなお酒でしょうか。蒸留酒の王様・ウイスキーは穀物(大麦麦芽、トウモロコシ、ライ麦、小麦など)を原料として、発酵・蒸溜・木製の樽にて熟成を行ったお酒です。ブランデーというとコニャックですとかグラッパなど、お聞きになったことはあるかと思いますが、ウイスキーとはどのような違いがあるのでしょうか。まず一番の違いは原料ですね。ブランデーは果実を原料としています。
ナシ、杏、すもも、フランボワーズなどが用いられています。原料そのものに糖分があるのが穀物との違いです。
もう一つの違いは木樽熟成の有無ですね。
ウイスキー同様木樽にて熟成を行うブランデー(コニャックやアルマニャック、カルバドスなど)もありますが、樽で熟成をさせていない無色透明なブランデーも多く造られています。原料である果実の風味をそのまま楽しめるようステンレスタンクなどにて短期間熟成を行ったものです。フランスのアルザス地方やイタリア、ドイツ、東欧のほか世界中でつくられています。ただ少しアルコール感が強いため(アルコール度数40%はありますので…)、日本ではあまり楽しまれていないかもですね。
これらは香りがしっかりしていますので、ブランデーですが冷凍庫でキンキンに冷やしたり、オンザロックスで楽しんでいただいてもよいかと思います。またソーダで割ったハイボールもおススメです。
より香りが立つようガス圧が高く泡の大きいソーダ(ウイルキンソンなど)を使うとよいでしょう。果実の甘い香りを楽しめますが、味わいはドライですっきり、休日の昼間や食前酒としてもよいと思います。下手なウイスキーハイボールより楽しめると思います。
次号では琥珀色のブランデーのお話をさせていただきます。