日本にも輸入されている、ボルドー産ジンSorgin(ソルジン)をご存知ですか?
ボルドーで初めての「ワイン」から出来たジンです。
ワインに関わるLurton(リュルトン)家はボルドーで最も大きな一族の一つです。ボルドーでワインの世界に生きる人なら、リュルトン家を知らない人は誰一人いないと言えるほど。その偉大な家族の一人Sabrine Lurton(サブリーヌ・リュルトン)氏がインタビューに答えてくれました。
ワインを造る親族が多い中、どうしてジンを造り始めたのかという質問への回答は単純明快!
「私の好きなものを造りたかったから」
元々彼女は繊細で、柔らかくエレガントなジンが好きだったそう。その彼女の好きなジンを具現化したのが、このソルジンです。
私にとってリュルトン家は醸造の一族です。しかし、彼女の曽祖父であるFrançois(フランソワ)氏は1900年代にワインの蒸留を行っていたそうです。その時の製品の一つにソーヴィニョン・ブランを使った蒸留酒もあったとのこと。彼女が造るジンも、このソーヴィニョン・ブランが使われています。
さらに、他にもソーヴィニョン・ブランと深いかかわりのある人がいます。
それは「ペサック・レオニャンの父」故André Lurton(アンドレ・リュルトン)氏。彼がアペラシオン・ペサック・レオニャンをつくった人です。グラーヴ地方に位置するペサック・レオニャンは白ワインの名醸地。ボルドーの白ワインと言えば、ソーヴィニョン・ブランが使われていますよね。このペサック・レオニャンにも複数のワイナリーを所有していますし、アントル・ドゥ・メールにも素晴らしいワインを造るワイナリーを所有しています。
彼女が造るジンのもう一つの特徴は「ワイン」を原料としたジンということ。ブドウを原料にしたジンは複数ありますが、そのほとんどがブドウの皮や種なども含んでいます。ですがこのプレミアム・ジン、ソルジンが使うのは「ソーヴィニョン・ブランの果汁のみ」! 果汁を発酵させたワインを原料にジンを作っています。それにより、彼女の求めるエレガントで繊細なジンを造ることが出来ます。
通常のジンもプレミアム・ジンですが、他にも限定品をいくつか造っています。
まずは、ペサック・レオニャンのChâteau La Louvière(シャトー・ラ・ルヴィエール)の白ワイン樽で熟成したジン、Yellow。これは様々なコンクールで優秀な成績を収めています。
また、日本限定発売のChâteau de Rochemorin(シャトー・ロッシュモラン)の赤ワイン樽で熟成したジン。1樽、300本しか生産しておらず、フランスでも手に入らない正真正銘日本向けの限定品です。
他にも限定品を造っていますが、この秋にS de Sorgin(エス・ド・ソルジン)というロゼジンも販売されます。9月末にインタビューに行った時、翌週瓶詰めだとおっしゃっていました。
最後に、なぜSorgin(ソルジン)という名前なのか。バスク語で「魔女」。ラベルにも描かれていますよね。
学生時代にとっても良く飲んだ彼女は、仲間内からソルジンというあだ名で呼ばれていたそう。つまり、サブリーヌ・リュルトン氏ご本人を指します。彼女を素晴らしく表現したジン、ソルジンはピーロート社から販売されています。ジンとしては少し高いですが、値段に見合う素晴らしいプレミアム・ジンです!