私は英語が苦手でその意味がよく分からないので、あまり横文字(この言い方、既に微妙だ……)は使いたくないのだが……。
最近「サステナブルSustainable」という言葉をよく耳にする。
意味としては「持続可能な」らしい。
SDGsに関係して「サステナブルな商品」が開発・販売されているようだ。
先日スコッチモルト販売さん主催で、スコットランドのアイル・オブ・ハリス・ジンの新たな取り組みのお披露目会があった。
新たにアルミ製のレフィルボトルを販売するという内容。
このアルミ瓶自体、おしゃれでもある
アルミは資源回収率もよく、再加工・再使用もしやすいのだという。
容量も500mlと、まだ本ボトル(容量700ml)に少し残っている状態でも補充できるよう考えられている。
なるほど……と思ったが、そもそもガラス瓶って再利用されているのでは……。
確かに、以前色付き瓶は再利用率が悪いようなニュースを聞いたが、現在もそうなのだろうか?
ウイスキーのボトルも確かに透明瓶が多くなってきたような気がする。
ザ・グレンリベット、ストラスアイラ、タリスカーなどなど、ここ20年で変わってきている。
中身の色が見えるほうがいろいろと伝わりやすいと思う反面、遮光という品質管理の面からは色付きのほうが安心。
以前、某ショップでボウモア1969・25年の色が褪せていて(もともときれいな琥珀色)、オリがしっかりと底にたまっているボトルを見つけ、悲しい思いをしたこともある。
ちなみにハリスジンのボトルは大変鮮やかなマリンブルー。
かなりコストをかけた、こだわりのボトルだという。
波をイメージしたカットも入っていて、確かに捨てるには惜しいきれいなボトル。
会場では花瓶としてディスプレイされていた。
アルミ瓶を別途リリースするのはコストが余分にかかるだろうし、メーカーの取り組みとしては大変なことだと思う。
他のブランドにも広まるのだろうか?
バーでは勿体ないと思っても捨ててしまう空き瓶がある。
とっておくにもスペースに限りがあるから。
そんな中、レアなウイスキーの空き瓶は高価で取引されることもある。
店内ディスプレイ用であればよいのだが、フェイク品をつくるために使用されることもあるようだ。
この再利用についてはNGと言わざるを得ない。
また外箱にも困る。
紙箱は資源ごみとして出すのでまだ良いのだが、立派な木箱の取り扱いには悩む。
空き瓶同様、とっておくにもスペースに限りがある。
正直なところ、外箱はいらないから、その分安くしてくれないだろうか……切に思う。
高価なボトルであることを納得させるため、贈答を踏まえてのことだとは思うのだが、勿体ないのだ。
プレミアムシャンパーニュのように、外箱の有無を選べるとよいのだが……限定品のウイスキーでは難しいか……。
「サステナブル」、従来の勝手を変えるのは、コストもかかり大変なことだろう。
とはいえ、取り組んでいかなければならない課題である。
我々も協力できることは少しずつでも取り組んでいかなくてはならない。
余談だが、今回のアイル・オブ・ハリス・ジンのイベント、マネージャーのピーターさんが来日し解説されたのだが、このアルミ瓶の件についてはあまり触れていなかった。
あくまでアイル・オブ・ハリスはウイスキー蒸留所であるとのアピール。
アイル・オブ・ハリス・ジンもウイスキー吞みのためのジンであるとのこと。
すでに2015年からモルトウイスキー製造を開始しており、満足のいく状態になるまでリリースはしないとのことだったが、そろそろ発売を計画しているようだ。
会場ではニューポットも振舞われ、ウイスキーも今後が楽しみである。
今回最も印象に残ったのは、ジンのキー・ボタニカルである「シュガー・ケルプ」。
昔懐かしのおやつ「都こんぶ」に香りがそっくりだったこと。
もちろん酸味はないのだが、磯の香りやうま味を連想させる香りは懐かしくなってしまった。
まだコンビニで売っているかな……。