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吉村流 ウイスキー テイスティング6
「スパイス/ハーブ/サラダ」の香味表現

今回は吉村流テイスティング法の香味表現、アロマの「スパイス/ハーブ/サラダ」を紹介しよう。この3つの表現も前回同様、数が少ないのでひとまとめにしてある。

ここにリストアップした「スパイス」は20種類ほどだが、実際に感じるのはシナモンとクローブ、そしてナツメグの3種類が圧倒的に多い。それ以外のスパイスの香りは、異臭と呼んで差し支えないくらい稀な香りだ。

ドクターペッパーはソフトドリンクの商品名でスパイスではないが、特徴的な香りはある種のスパイスのようでもあり、このカテゴリーに分類した。

「ハーブ」は飲食向きの好ましい植物の香りとして、「草」とは別にカテゴライズした。ハーブのニュアンスのない、口から取り込むことがためらわれる「草」の香りは、オフフレーバーだと言い換えることもできる。なお植物を想起させるアロマはアルデヒド系化合物に起因し、干草や枯草などの香りも同様だ。しかしウェット感のない乾いた香りは感覚的に別物との判断で、カテゴリーを分けた。

「サラダ」はスパイスやハーブなどが含まれた、料理を思わせる複合的なアロマだ。食欲を刺激することも多いが、どのように表現していいか頭を抱えることも少なくない。

次回はアロマの「ナッツ」の表現を紹介したい。

スパイス/ハーブ/サラダの香味表現

エルダーフラワートマトサラダ
カルダモンナツメグ
クミンハーブ
クラリセージバジル
クローブフェンネル
黒胡椒フレンチタラゴン
コリアンダーポテトサラダ
サラダ風味の煎餅マジョラム
シナモンマスタード
白胡椒ミント
スパニッシュセージミントティー
スペアミントメンソール
セージ八ツ橋
セロリユーカリオイル
ターメリックリコリス
タイムレモングラス
ディルローリエ
ドクターペッパー山葵

この記事を書いた人

吉村宗之
吉村宗之https://ms-tasting.co.jp/
1990年頃、スコッチウイスキーの魅力に開眼、次第に傾斜を深めていく。1998年、ウェブサイト「M's Bar」を開設、書き溜めていたシングルモルトのテイスティングノートを公開。2005年、ウイスキー専門誌「THE Whisky World」の発足メンバーに。現在は、試飲のできるリカーショップ「M's Tasting Room」の運営に携わり、ウイスキー関連のイベントでは講師やアドバイザーなども務める。著書に『うまいウイスキーの科学』(ソフトバンククリエイティブ)など。
吉村宗之
吉村宗之https://ms-tasting.co.jp/
1990年頃、スコッチウイスキーの魅力に開眼、次第に傾斜を深めていく。1998年、ウェブサイト「M's Bar」を開設、書き溜めていたシングルモルトのテイスティングノートを公開。2005年、ウイスキー専門誌「THE Whisky World」の発足メンバーに。現在は、試飲のできるリカーショップ「M's Tasting Room」の運営に携わり、ウイスキー関連のイベントでは講師やアドバイザーなども務める。著書に『うまいウイスキーの科学』(ソフトバンククリエイティブ)など。