今回は吉村流テイスティング法の香味表現、アロマの「オイル/ワックス」を紹介しよう。
このカテゴリーは、すなわち油脂を思わせる香りだ。形容詞にしてオイリー、ワクシーと表現することも多い。オイリーな香りの中でも、特に蜜蝋のイメージがあるものをワクシーと表現する。蜜蝋は食物ではないので食指は動かないが、オイリーと表現するときは、オリーブオイルやバターなどの美味しそうな香りもしばしばある。
アボカドは「森のバター」などと呼ばれることもあるほどファッティーな香りなので、このカテゴリーに含めた。
オイルやワックスが好ましいアロマであるかどうかは微妙だ。食欲を鼓舞する香りは別だが、経験的にはオイリーな香りの多くがオフフレーバーだと感じる。
ハイランドモルトのクライヌリッシュはワクシーな風味が特徴的なシングルモルトとして知られるが、このウイスキーのファンは多い。最も好きなモルトだとさえ言う愛飲家もいる。オフフレーバーが感じられても、美味しさとは結局はトータルバランスなのだろう。
次回はアロマの「苦み/渋み」の表現を紹介したい。
Aroma オイル/ワックス の香味表現
アボカド |
ある種のタンパク質が焦げた匂い |
甘くオイリー |
オイリーでドライ |
オイル |
オリーブオイル |
カブトムシ |
グレープシードオイル |
とてもオイリー |
マーガリン |
松脂 |
ミシンオイル |
蜜蝋 |
有塩バター |
ワックス |