今回は吉村流テイスティング法の香味表現、アロマの「材木/金属」を紹介しよう
材木と金属というマテリアルに特に共通点はないが、金属の表現例が少ないため同じカテゴリーでくくった。
「生木」と「材木」の違いは、若木を折ったときに香る青臭さを感じるかどうかだ。なお切り出したばかりの木を思わせる香りは、新鮮さはあるが青臭くはなく、このカテゴリーに含める。
材木は切り分けただけの角材を思い浮かべることもあれば、塗料の塗っていない家具や樽、あるいは製材所を想像することもある。また黒鉛のニュアンスがあれば、鉛筆が頭に浮かぶ。
金属は硬貨を思い浮かべることが多い。光沢のあるニッケル硬貨だったり、あるいは手に握られていた少し汗臭い銅貨だったりする。なお金属臭はウイスキーにはしばしば感じられるが、強すぎると不快に感じられるオフフレーバーのひとつだ。 次回はアロマの「皮/肉/出汁/旨み」の表現を紹介したい。
Aroma 木材/金属の香味表現
汗ばんだ手に握られていた銅貨 | 枯れ草 |
使い込まれた白木の家具 | 新しい白木の家具 |
枯れた木 | 使い込んだ樽 |
新しい木材 | 乾燥が不十分な木材 |
鉄 | 雨ざらしの樽 |
乾燥した樽 | 雨に濡れた材木 |
木屑 | |
濡れた藁 | 雨に濡れた松ぼっくり |
木の削りかす | バーチバーク |
雨の日のアンティークショップ | 伽羅 |
白檀 | 雨の日のウェアハウス |
切り出したばかりの材木 | 風雪にさらされて、経年感を帯びたウェアハウス |
雨の日の製材所 | 草むらに放置された空き樽 |
古いウェアハウス | アルミニウム |
朽ちかけたバラック | 古い木材 |
アンティークの家具 | 朽ちた木材 |
古い藁 | ウェアハウス |
削りたての鉛筆 | 古樽 |
ウッディ | 限界まで使い古された樽 |
古びた材木 | 鉛筆の削りかす |
香木 | ペンキが塗られた家具 |
オイルにまみれた樽 | コルク |
磨かれたニッケル | 黄銅 |
シェリーの古樽 | ミズナラ |
オーキー | 湿気を含んだオーク材 |
メタリックなニュアンス | オーク |
湿気を含んだ木屑 | 木製の玩具 |
海岸近くの松林 | 白木 |
よく乾燥した木材 | 海岸に捨て置かれた樽 |
白木の家具 | ローズウッド |
からっと晴れた日の材木工場 | 製材工場 |
藁 | 枯れ枝 |
樽 | 割り箸 |