今回は吉村流テイスティング法の香味表現、アロマの「皮/肉/出汁/旨み」を紹介しよう。
ウイスキーに感じるアロマは食物でない場合も多いが、このカテゴリーは美味しそうな香りをひとまとめにした。「皮(革)」は食物ではないが、家畜のなめし皮のイメージだ。
皮の香りは、オロロソシェリーやマデイラなどの酒精強化ワインの空き樽で熟成されたウイスキーで感じられることが多い。食物としての食指は動かないが、動物性の有機的ニュアンスを感じる。皮というよりも干し肉に近い場合もある。
肉の香りはハムやソーセージが思い浮かぶことも多い。不快ではないが、異臭? と感じることもあり、好ましいアロマかどうかは微妙なラインだ。
出汁や旨みの香りは、劣化した着色カラメルに由来することが多い。乾燥シイタケの戻し汁などに例えられることもあり、ヒネ香と表現されることもしばしばある。私は一時期この昆布出汁のような風味に心酔していた時期があったが、近年はオフフレーバーだという認識に変わった。 次回はアロマの「オイル/ワックス」の表現を紹介したい。
Aroma 皮/ 肉/ 出汁/ 旨みの香味表現
| 雨ざらしのレザー | アミノ酸 |
| アラビアータソース | ある種のタンパク質が焦げた匂い |
| 梅昆布茶 | かつお出汁 |
| かつお節 | 革装丁の古い本 |
| 魚肉ソーセージ | 燻製のニシン |
| 削りたてのかつお節 | コンソメ |
| 昆布 | 砂糖醤油 |
| 塩麹 | 塩昆布 |
| 湿ったかつお節 | 湿ったレザー |
| 醤油 | 少し古い干し肉 |
| 天日干しした青魚 | 生ハム |
| なめし革 | 奈良漬 |
| 煮干し | バター |
| バックスキン | ハム |
| 干からびたハム | 干からびた干し肉 |
| ブイヨン | 古いレザー |
| 干し肉 | ミーティ |
| 水を吸ったレザー | 焼肉 |
| レザー | ローストビーフ |
| ロースハム |



